仕事_23 ページ6
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男「……ぁ…………」
『食料は本丸だけでは限界があるからな。
政府からの供給には本当に感謝している。おかげで美味しいご飯を食べられるのだ。
これからもよろしく頼めるか』
Aの嘘偽りない感謝の言葉が、疲れきっていた男の心を癒した。
久々に人(?)から感謝されて男は舞い上がりそうになる。
…心なしか目の下の隈も薄くなっている気が。
男「も、もちろんです!ご希望があれば何なりとお申し付けください!」
少年「おい何だその変わり様は」
『希望か……本丸でもぱふぇが食べたいな』
男「パフェですね!喜んでお受け致します!」
少年「おい聞けよ」
交渉成立したAは三日月と一期のもとへ戻り、さぁ帰ろうと声をかける。
去る前、最後の最後まで空気化されていた同僚にも一声かけた。
『……任せろ。仕事は必ずこなす』
少年「グットラック。健闘を祈る……」
三日月,一期「「???」」
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三「本当にあの童子に何もされていないのだな?」
一「正直に申してくだされ。まだ間に合いますぞ」
『大丈夫だ本当に。三日月は刀をおさめて。一期は引き返さなくていい』
政府を出たとたん、二人の溜まりに溜まった心配と不満が爆発して収拾がつかなくなった。
一「あの少年は何なのです。A殿に随分と軽々しく」
三「まさか脅されたのではあるまいな」
『お、落ち着け、脅されてはいない。元々知り合いだったのだ』
Aは必死に頭を回転させて嘘を考える。
どうか正体がバレませんように…
『彼とは旧知の間柄だ。だから危険ではないし、害もない』
危険と害しかない。という言葉を呑み込むA。
一「旧知の……間柄……」
三「……それはそれで納得いかぬな (ボソッ」
『(落ち着いたか…?)』
二人が静かになったのでAはそっと息をつく。
少し違う意味で二人がおとなしくなったということに、彼女は気づかない。
『そうだ、皆待ってるから早く帰ろう』
口に出すと余計に気が急いて、Aは二人の数歩前を飛び出して歩いた。
刹那。
『?! (ドッ』
?「すみません。大丈夫ですか」
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作者名:葛の葉 | 作成日時:2018年5月17日 0時