仕事_33 ページ16
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燭台切が洗い場で食器を洗っていると、背後から彼を呼ぶ声がする。
『燭台切』
燭台切「うん?」
『朝餉、皆食べ終わったな』
燭「そうだね!
………………………いや、パフェはもうちょっと待とうね」
『わかった』
『……燭台切』
燭「まだ数秒しか経ってないよ?!」
『そうか………』
ちなみにこのやりとりは今ので九回目だ。
Aからの期待の眼差しが背中に突き刺さって痛いのなんの。
燭台切は全身全霊で皿を洗い続ける。
本当は今すぐにでも作ってあげたい。が、ついさっき朝餉を食べたばかりだ。Aのことだからきっと食べ過ぎる。最悪お腹を壊す。それだけは避けなければ。ああでも彼女の喜ぶ顔が早く見たい。
『燭台切…』
何度目かの彼女の声に堪えきれずに応えかけた。
がしかし救世主が現れる。
鶴丸「お!よーやく見つけたぜ!」
『鶴丸?』
燭「どうしたんだい?
(鶴さん!Aを宥めて 僕もう色んな意味で限界)」←
鶴「出陣したいんだが、許可をもらえるか?
(色んな意味が気になるが、ここは任せろ!)」←
『出陣か、もちろん構わない』
鶴「ほんとか!そうだ、Aも久々に一緒に出陣しないか?」
燭「そ、それはいい考えだね!行っておいでA!その間にパフェ作っておくよ!」
最後の一言に、Aはたちまち目をキラキラさせる。
『ほんと……?』
燭「うん!」
『帰ってきたら、ぱふぇが待ってる?』
燭「うんうん!」
『鶴丸!行くぞ!』
鶴「おう!
(Aは頂いた!)」←
燭「いってらっしゃい!
(いや別にあげたわけじゃないからね?!返してよね?!)」←
二人による以心伝心の末、Aは鶴丸達と共に出陣することになった。
『鶴丸、にっかり、厚、今剣、骨喰、と私か』
厚「お!Aも行くのか!」
骨喰「無理はするな」
今剣「わぁい!Aとしゅつじんです!」
にっかり「あまり激しくしないほうがいいかな?……移動のことだよ?」
加州「にっかり、Aに変な知識教えたら承知しないから」
一期「……同じく」
に「ふふ、必死だねえ」
『皆 準備はいいか』
出陣勢の返事を聞く前に、その六人は光に包まれた。
鶴丸の、A落ち着け?!という叫びを残して。
加「……A、何をあんなに急いでるんだろ」
一「さぁ……」
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作者名:葛の葉 | 作成日時:2018年5月17日 0時