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第25話 ページ25

う「いいか、Aには近づくなよ。」

セ「そう何遍も言わんくても分かってますって。」

家に着くまでに10回は言ったであろうセリフを繰り返し、さて、我が家へ到着。



ガチャッ

う「ただいま〜」

セ「お邪魔します〜」

『お帰りなさーいっ』

リビングの方から聞こえてきた声にホッとしつつ、センラにリビングの前で少し待つよう伝えて俺だけリビングの扉を開けてAの元へ向かう。

う「A、」

『あ、渉くんお帰りなさい。夕飯出来てるよ。』

エプロンを付けたAが振り返った。

う「さんきゅ。
………あー……何なら部屋戻ってても大丈夫だぞ。」

『……えへへ、ありがとう。』

俺のセリフから意図を汲み取ったAが苦笑いを浮かべる。

『でも私、決めたから。』

………あぁ、なんて強い瞳をした子だろう。

う「…そっか。でも無理はすんなよ。」

くしゃりと髪を撫でてから、リビング入って来て良いぞ、とセンラに声を掛けた。

セ「………初めまして、センラです。」

リビングに入ってAがいた事に驚いた様子のセンラだったが、すぐにニコリと笑ってAに自己紹介をした。流石テラリーマン。

『Aです。渉くんのいとこで高校二年生です。』

セ「うらたんから話はよぉ聞いてます。…ま、こんな可愛らしい子と一緒に暮らしとるとは知らんかったけどな。」

ニヤリと笑ってそう告げたセンラは余計なことまで言い出しかねないので、さっさと洗面所へ連行することにした。





う「A、風呂沸いてる?先に汗流したいんだけど。」

『うん、沸いてるよ。いつも通り40℃。』

う「さんきゅ。…センラ、先入ってこい。」

まずは汗だくのセンラから。

セ「ええの?ありがとう、うらたん。」

う「おう。」

センラは下着とスウェットを持ってリビングをでようと扉に手を掛けた。

セ「……あ。」

う「ん?どうした?忘れ物か?」

セ「…ありがとうね、Aちゃんも。一日お世話になります。」

ふんわりと笑ってAにそう声を掛けるとさっさとリビングを出て行った。

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まなつ(プロフ) - コメント失礼します。ただ一人の私自身を思ってくれる、本当の私を見てくれる、そんな優しい誰かがすぐそばにいる、それを気付かせてくれる誰かがいる夢主ちゃんはとても幸せですね。素敵なお話をありがとうございます (2020年6月25日 23時) (レス) id: c0717d53d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゲッティ - 奇遇、私も埼玉住んでる (2020年6月13日 18時) (レス) id: 0adc01732d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 心春さん» これは世界中で理不尽ないじめと戦う皆の話です。貴方の心に響いたのならきっと貴方も過去(現在かもしれませんが)経験がおありなのでしょう。「結局誰も助けてくれない、けれど何処かに助けてくれる大人は必ずいる」をテーマに書いておりますのでコメント嬉しいです。 (2020年5月26日 7時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
心春 - 泣いてしまいました。夢主ちゃんの周りに素敵な方達がたくさん居て、読んでいてとてもあたたかくなりました。これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます。 (2020年5月26日 0時) (レス) id: dd23ca9c81 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しおさん» ありがとうございます。「貴方にとって優しい世界が何処かにある」をテーマに書いておりますので伝わっていたのはとても嬉しいです。 (2020年5月24日 19時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月6日 12時

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