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「…ふぅ、久々にこれやったなぁ」
坂田様は手を下ろすと先程の光は徐々に消え、元の色へと戻っていた。疲れたのか肩を鳴らす彼に私は呆然としていた
今のはなんだったんだろう?何が起こったの?
「これは光の量で魔力を測るための魔術道具でもあるんよ。この中にもたくさんの力が蓄積されとるけどな」
「それは聞いてた。確かその魔力国を簡単に動かせるんだろ?」
「だから管理に対して気が抜けないんよ〜!」とめんどくさそうに話す坂田様
所謂魔力測定器だけど魔力を保有している国の要の部分。そう言われれば簡単に教えたりしてはならない代物だったということに改めて納得できた
「そんで話は戻るんやけどこれを使ってAに魔力があるかを試したくて俺は許可したんよ!」
「私に?」
書物自体に興味はあり、よく奥様の書庫から本を借りて読むことはあった。紅茶の入れ方や料理の作り方から物語まで様々なジャンルを読んでいたが魔導書に対しては自分に通ずるものは無いだろうなと一切手をつけていなかった
「魔力、ですか」
「そ、Aには説明してなかったんやけどあの転送ゲートの前にあった石板って魔力を持つ奴にしか解読できへんのよ」
え、と私は浦田さんの方に視線を向けると「俺はあんな複雑な字体読めねーよ」と苦笑いになりながらこちらを見ていた
もしかして頂点からつま先まで全部読めてしまった私には魔力を持つ可能性があるって事?
「そうなると気にならない?自分が魔法を使えるかどうか」
「気になりますね…」
じゃあ思い立ったが吉日やな!と坂田様は私の手を取って早いスピードで引きクリスタルの目の前に立たせた
え、これやるってこと?しかも今から?
「そんな緊張せんでもだいじょぶやで!ただ自分の手を水晶の前に翳せばええだけの話」
私は話に流され言われた通りおずおずと手のひらを前に向けてみた
…あれ?何も起きない?
「坂田、これ不具合起きてねぇか?」
「魔力に不具合なんてあるんかなぁ?こんなん一度も起きたことないんやけど」
魔力がない人間でもオーラの色くらいは浮かび上がってくるらしい
やり方が違かったのかな?
私は坂田様がやっていたように力任せに手を前に出した。すると正しかったのか白いオーラを含んだ光が出現し始めた
これが…私の魔力?
そう思っていたのも束の間、その光は次第に大きくなり身体ごと覆われた
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ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます!何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然!バイト〜〜〜頑張れ!!!!!(元気玉)いつでも待ってるよ(イケウ``ォ) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ!ありがとねー!!今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて! (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり!!!!作品面白いね。読んでて楽しいよ!!更新頑張って! (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜紅茶 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/
作成日時:2019年6月28日 15時