双黒(小)の妹は自分を置いて行った包帯の付属品を忘れることに決めたようで。

72話 ページ39

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「次は太宰さんを壊せるの、楽しみにしてるね〜」



久作君が探偵社に追撃を仕掛けに行き、戻ってきた時に走り出す電車から誰かに告げた久作君の言葉、



“太宰さん”という名前に心臓がドクドクと揺れ動く。


まさか、と思い外を見ると此方を、と言うよりは久作君を睨み付けている太宰さんが遠ざかって行くのが見えた。



それを見た時、私の心臓は今まで以上に暴れ出した。


その現象はどういう意味をもって起こったものかは分からない、


ただ、息が詰まるように苦しく、心臓が裂けるように痛かった。


「……ゃん、ぉ…ちゃん、ぉ姉ちゃん！！」


「っ！、な、に？」



気付いたら電車はガタゴトと太宰さんが見えなくなる程の距離を走り、


久作君は此方を心配そうに、しかし不満そうに見ていた。


「……どうしたの？久作君。」


いつも通り頭を撫でてやると少しは機嫌が良くなるが、いつもとは違い、今日はこれでも不機嫌だった。



「……僕、太宰さんきらーい！！」


拗ねるように告げられた言葉。


「……うん？知ってるよ。」


太宰さんは昔、異能の危険性から久作君を地下に閉じ込めた。


その事を恨んでいるのだろう。

そう思ったが、久作君は何時までも頬を膨らませたままだった。



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・解説
Q君は太宰さんが関わるとAさんは心ここに在らずという状態になり、構って貰えないので太宰さんが嫌いと言っています。

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