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64話 ページ30

「……鏡花?」


思わずといったように声が出る。
鏡花は肩をビクリと震わせた。



「、A、私…」


「……無事でよかった、」


「!」



任務に行ったきり帰って来なくなった鏡花。
探偵社に寝返っただとか死んだとか色んな噂が飛び交っていたが、生きていてよかった…



「……怒ってないの?」



鏡花は俯いていた顔を上げ、恐る恐るといったように聞く。



「?なんで?」


鏡花の顔が暗くなる。



「……私はポートマフィアに人虎捕縛の命を課せられた。……けど、私はその任務を放棄して組織を裏切った。」


怒られる理由を並べる事に分かりずらいが、鏡花の声は沈んでいく。



「……怒ってないよ。例え鏡花が組織を裏切ったとしても、私は鏡花の目に光が灯ったことを嬉しく感じる。」



鏡花は泣きそうな顔でこちらを見た。



「……新しく見つけた居場所、大事にするんだよ。」



「っうん、」


泣きそうな鏡花の頭を撫でてあげると鏡花はとうとう涙を流してしまった。


けれどその顔はどこか嬉しそうで、その返事には決意が見られた。



「……おめでとう、鏡花。」



暫く、狭い部屋の一室には一人の少女の泣き声が響いた。



━━━━━━━━━━━━━━━




「……A、クレープ。」



泣き止んだ鏡花が発した言葉は極めて簡潔で単語的なものだった。


鏡花はクレープ食べに行こうと誘っているのか、私の腕をグイグイと引っ張る。


……私は一応、探偵社と敵対しており、今捕まっている状況の筈だが……行ってもいいのだろうか…?



ちらりと確かめるように太宰さんを見ると太宰さんはいつもの読めない笑みをにこりと浮かべているだけで何も言わなかった。




「……うん、行こうか。」



何も言わない太宰さん、
腕を引っ張る鏡花、
微笑ましそうにこちらを見ている敦君、


この状況からして行ってもいいと判断し、私は珍しくはしゃいでいる鏡花のあとをついて行った。

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山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 全然大丈夫です!もう描いてもらえるだけで本当にありがたいんで!! (2019年2月27日 23時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!少し絵柄が違うかもしれませんが、その時はすみません... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 描いてもらえるだけで本当に嬉しいのでどちらでも大丈夫です!描いてくれて本当にありがとうございます! (2019年2月27日 22時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 夢主ちゃんのことなのですが...4年前と現在の姿は別々のイラストが良いですか?それとも一緒の方が良いですか?2パターン描いてはいるのですが... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!いえいえ!!ありがとうございました! (2019年2月19日 8時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山猫 | 作成日時:2019年2月9日 14時

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