双黒(小)の妹は自分を置いて行った包帯の付属品を忘れることに決めたようで。

59話 ページ25

朝食を終え、位置に着く。
先程の電話は私の今日の仕事であり、

その仕事とは買い物ついでに囮となっている首領を狙う刺客を殺すこと。


その為なら愛用のナイフで殺ろうと異能力で殺ろうと任せるとの事だった。



え？買い物ついでの囮ではなく、囮ついでの買い物ではないかって？……いいえ、これで合ってます。残念ながら。



刺客を殺るため、ここら一帯にポートマフィアの構成員が待機している。


一般人に化けている者もいれば、路地裏で待機している者、


様々だが、私は銃などの刺客を警戒し、屋上で待機している。


周りに十分に気を張り巡らせ、けれど相手にはそれがバレないようにする。


そうして辺りを見回していると一人の男を見つけた。



男は屋上で銃を握り、狙いを定めている。
そしてその銃の矛先は、首領の元だった。


ｶﾁ、


微かな音、
引き金を引こうとする男は此方に気付いていないようで、狙いを定めている。



「……ﾁｯ」



ここからではナイフじゃ届かない。
……あまり、使いたくは無かったが、仕方ない。



男は引き金に手をかける。
そうして引く寸前、



「異能力────『春日狂想』」



私は代償を覚悟異能力を使った。

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