【文スト】参謀とは。4

祝とは。 ページ40

店内に流れるクラシックが心地良い。


私はパスタを口に運んだ。
自然と頬が緩むのが自分でも判る。


『いやぁ、やっぱ店長さんの作る料理は絶品だねぇ』

「恐れ入ります」


太陽の日差しが温かい正午。


喫茶店へと訪れていた私は昼食(ランチ)を嗜んでいた。

最近此処に来るのが多い気だする...そろそろお金の方が心配だ。


「誰かの誕生日ですか？」

『へ』

「それ、プレゼントでしょう？」


店長さんの目線が私の右隣の席に移る。

其処にはラッピングされた箱があった。


最期の一口を食べつつ、「まぁ...」と言葉を濁した。
それ以上店主さんは何も聞いてこない。


私はカップを手に取り、キャラメルラテを飲んだ。


「A！手前こんなとこにいたのかッ！」

『ぶふぉ！』


勢いよく扉が開け放たれ、その直後に名前を呼ばれた。

勿論予想もしてなかった私は盛大にキャラメルラテを吹き出す。


わ、私のキャラメルラテ...。


こっちに向かってくる人物をギリッと睨んだ。


『こんのチビ助...何しやがる』

「そりゃこっちの台詞だキャラメル中毒者。この忙しい時に何してやがる」


中也はドカッと左隣の席に座った。
同時に店長さんが珈琲が入ったカップを置く。

礼を言うと、再び私を睨むかのように見てきた。


「手前、今日何の日か知ってンだろ」

『天使のささやきの日』

「もう一回吹き出すか？」


それは駄目だ。
これ以上カウンターを汚すわけにはいかない。


けど、言う事にも抵抗がある。

言ったら負けな気がする。


よく判らないプライドを持つ私に呆れたのか、中也は深いため息をついた。


「今日は首領の誕生日だ。毎年毎年勘弁してくれ」






そう。
今日はめでたし、我等ポートマフィアの首領森鴎外誕生の日である。





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大大大遅刻ですが森さん、と梶井ハッピーバースデー！

てことで、照れ徳永です！

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