story_33 ページ34
SRRside＿＿
リノリウム張りの床に、複数人の足音が響き渡る。
受付嬢に淡々と言い渡された病室。
スライド式のドアを開けようとして、それでも開けるのが怖くて。
あの時掴んだ手の感触は、今でも鮮明に覚えているのに。
体温も、一瞬びくんって動いたのも、全部ぜんぶ覚えてるのに。
その手が冷たくなっていたらどうしようって思ってる。
坂「・・・生きてはいるから。ただ、」
目は覚めていないそうだ。
待たされた時間、ロビーで見ていたニュースの映像がフラッシュバックする。
[東京都在住の25歳の女性が19歳の女子大生に刺され＿＿]
[病院に緊急搬送＿＿]
[意識不明の重体＿＿]
[______容疑者は"私のに近づくから刺してやった""私は悪くない"＿＿]
[一部容疑を否認しているとのこと＿＿]
[警視庁は怨恨と見て捜査を続けているそうです＿＿]
意を決して、がらりと扉を開ける。
そこには、色々な機械にチューブによって繋がれたAがいた。
セ「ほら、・・・きっと夢の中で聞いとるで」
そ「・・・うん、」
まふまふが俺の背中をぽん、と押す。
足を一歩前に踏み出す。
う「・・・俺たちは廊下で待ってるね」
うらたぬきの言葉に頷き、ゆっくりと病室へ入る。
手を伸ばして、さらりとした髪に触れた。
目に入ったのは、ぐらついた不安定なバイタルサイン。
そ「なんでアカウント消したの」
そ「なんで俺の前から消えちゃったの」
そ「守ったのに」
そ「探したのに」
こんな形での再会なんて嫌だ。
ぎゅ、と手を握る。
そ「俺が守るのに」
それくらい、憧れている
たった一回あっただけなのに。
一目惚れ、と言うには短絡過ぎる。
ときめきも何もないような、青春も何もないような。
そ「俺の目の前から消えないでよ、」
その言葉に答えるように、バイタル値が安定のサインを出した。
＿＿＿＿
なんかお気に入り登録400人以上に超えてるんですが・・・！？
えなんかありがとうございます・・・！
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奏唄（仮） - 神 (2022年1月4日 10時) (
レス) id: 9f4520d760 (このIDを非表示/違反報告)
ぱらら(プロフ) - え 良すぎてしばきたいんですけども(( (2021年12月19日 0時) (レス) @page49 id: 528bfd8f20 (このIDを非表示/違反報告)
rai - 神作者に出会ってしまった･･･← (2021年12月15日 18時) (レス) id: 9afe8c4a66 (このIDを非表示/違反報告)
もか - 初見です!!神作者＝しょくぱんさんって事ですよね？そらるさん推しでもないのに読み始めたら止まらなくなりました!この作品マジで大好きなので、番外編も頑張って下さい! (2020年8月21日 21時) (レス) id: 9870b44682 (このIDを非表示/違反報告)
蒼の猫 - やばい・・ﾆﾔｹとまんない・・弟にキモって、いわれましたw (2020年8月7日 14時) (レス) id: cd4de02455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょくぱん | 作成日時：2020年7月7日 14時
