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｢………、｣
……最悪だ。
城は見えてたから絶対こうならない自信はあったのに
……完全に迷ってしまった。
海までの道のりは馬車だったし、景色を見ていたわけじゃないし、それにここは知らない土地だ
初めて歩くところである
城に向かってたはずが、いつの間にか道が森になり、道が消え、疲れた足を労りながら宛もなくさまようのみ
｢怒られる……｣
焦りすぎて考えなしに突っ走りすぎた
チターゼ様の言う通り一旦落ち着くべきだった
どうしよう。取り敢えず大きな道に出たいけど全く分からない
こういう時は、川だ。
川を探してそれを辿る
そうしたら確実に海側か山側に進める
今回は海側だな
さっきの浜辺に出れたら最高だ
多分私を探すために色んな人がその辺にいるだろうし
一旦歩くのをやめて耳を澄ました
こんだけ下流なら海だってすぐに見つかるはずだ
｢うん、聞こえる｣
私はそこいらのお姫様とは違うのだ
森の知識なら結構ある
植物だって黒の国と同じものがいくつか生えているし、水も手に入れられたら餓死することはない
気をつけるのは……獣魔ぐらいか
出会ったら倒せないし、極力明るいところで休まないと
音のする方に歩いていくと、陽がだいぶ落ちて月を反射させた川と出逢えた
｢はぁー良かった。取り敢えず｣
一休みだ
喉を乾いていたのであの川がオアシスに見える
少し休んだらすぐに寝るとこ探さなきゃな
薮からやっと出られると、今まで細心の注意を払っていたことが一瞬だけ頭から離れた
｢はぅっぃ……ｯ!!｣
これだけはしてはいけなかった。
今踏み込んだ右足をそっと持ち上げた
木の枝のようなものが見事に裸足の私の足に刺さっている
赤い血がダバダバと信じられない量が溢れ始めていた
｢だめっ！｣
私の脳内は一瞬にして獣魔のことでいっぱいになった
青の国が獣魔の海になると思った
中央であったあの晩餐会の夜を思い出す
早く止めなくちゃ
とりあえず川！
痛いことなんかもう考えてる余裕もなくて私は川に飛び込んだ
布が多いドレスが濡れて身体が重たくなる
足首を掻き切るように刺さってる枝を無理やり抜いた
｢ん"ん"〜ー｣
痛い。痛い痛い痛い痛い痛い
いたい
｢はぁ…はぁ……、はぁ…｣
唇をかみ締めて、必死に痛みに耐える
川の水がぼんやりと赤くなっている
これで中和されればいい
お願い。来ないで。
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パール(プロフ) - 魔灯さん» はい、わてもです。 (2021年10月17日 10時) (
レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ふみさん» ひぃぇ〜。未来人間になってしまった……。ありがとうございます、治しておきます！ (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - わらわらびもちさん» 毎日更新途切れないように頑張ります(泣) (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - めろんぱんさん» こんな、川から落っこちる予定ではなかったのに、寄り道してしまいました笑楽しんでもらえてるなら、道草も意味ありましたね！ありがとうございます (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
魔灯 - そらるさんが好きすぎて死にそう////// (2021年10月17日 9時) (レス) @page28 id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
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