百九拾七、終わり ページ47
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しずくの落ちる音が廃墟に響く
垂れるのは雨漏りか、血か
山「………終わった…?」
その声を合図にするかのように、私は地面に倒れ込む
山「Aさん!!!」
「…生きてるって。大丈夫」
流石にこの状態で“大丈夫”って言ってもアレか
なんだか、こんなに怪我したのは久々な気がする
多分土方さんに拾われた時以来か
そんなことを考えていると、山崎が起こしてくれた
山「………すみません。俺のせいで、こんな……」
「謝らないで。いつもならあんな場になっても、自分も山崎も護れてた」
おかしい、何だか枷が付いたみたいに動きづらい
そのまま肩を借りてなんとか外のパトカーまでたどり着く
「副長に連絡しないと」と山崎が無線を取る
山「副長…粛清終わりました」
土『やっと繋がりやがった………おい無事なのか?』
山「それが…」
チラとこっちを見やる
山「Aさ___ 」
「私もザキも生きてる。………後片付けに応援よこして。私達はもう疲れたから」
山「ちょっとAさん?!」
無線を奪い取った
この状態を言われたって土方さんが怒鳴るだけで、私達の怪我が治るわけじゃない
土『………お前、本当に無事なんだな?』
「生きてるうちは無事ってカウントするものよ。じゃあ後で」
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時