おかあさんではありません！2【浦.島.坂.田.船】

私の事情 ページ14

落ち着いてから警察へ行き、事の顛末を伝えた。
後日また話を聞くからと、言われ警察署から出ると、4人が待っていてくれた。

「すみません」
「謝んな。お前はなんも悪いことしてない」
「.....はい」
「なんでこんなことになったか、話せるか？」

うらたさんに言われ頷くしかなかった。
ここまで迷惑をかけておいて内緒にしておくことは出来ない。
一緒に警察へ来てくれた社長からも「この件についてはちゃんと話しなさい」と言われてしまった。

タクシーを呼び乗り込むも車内では誰も何も話さず、ただ静かだった。
家に着きリビングへ集まると、センラさんが温かい紅茶を出してくれた。
驚いて顔を見ると、「こんくらいはセンラでもできます」と言われてしまった。

「で、あいつとは知り合いなのか？」

うらたさんのその言葉をきっかけに、私は自分の過去を話し始めた。

10年前にご当地アイドルをやっていたこと。
メンバーに嫌われ、解散したこと。
けれどこの世界への憧れを断ち切れずマネージャーになったこと。
アイドル時代にストーカーに遭ったこと。
引きこもっていたこと。
その原因が先程の男だということ。


ゆっくりだけど、全て話した。


(これが隠していた私の事情)

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