シリアスとゆるゆるマフィア ページ10
首領は無言で片手で私に待てと合図をすると、エリス譲を別室へ移動させ。彼は中央にある首領専用の椅子に座った。
巨大な窓硝子越しにある横浜を一望できる景色を見ながら、首領は漸くそこで口を開いた。
「さて、夜城君」
『はい』
「君は何も見ていないし聞いていない、良いね？」
『はい、私は幼女を追っかけ回す首領などは絶対に見ておりませんし、他言もしません。ご用件は何でしょう』
首領は一瞬眉間に皺を寄せ、指先でそれを解すと目を細めて私を見た。
「......夜城君、君はよく働いてくれて忠誠心もちゃんとある。それはいいんだ」
それは誉め言葉なのか？いや、そもそもどうしたのだろう、首領も疲れているのか？
...私は首領の言葉に耳を傾けるどころか、物理的に首を傾けた。
「そろそろ本題に入ろうか...夜城君」
『はい』
「君は今回の任務についてどう思う？」
どうって云われても...。確かにもしかしたら見かけよりもキツイ任務なのかもしれない。
『...あっち側も此方の動きに気づいていると思います』
「やはり君もそう思うかい」
『はい、ですが外部からの護衛は多少は行います故...』
今回の任務は簡単そうに見えて、実は結構なハードな仕事だ。
会場で行われる分、船内は揺れを感じないが外部から見れば揺れは結構大きい。
スナイパーからすれば標的が一センチでもずれるととんでもないことになる。
それこそ、本当の首だ。(物理)
「今回は君の持ち手の武器でも敵わない、いや、敵おうと思えば敵う相手だ。だが念には念をね」
首領が片手で合図をすれば、部屋のすみに居た、黒服の一人が大きな鉄製の匣を持って此方へ来た。
そして私の前に持ってくると思えば、銀色に鈍く光る匣を開けた。
中には、各国の軍警や軍隊で採用されている、狙撃銃、レミントンM700が収められていた。
信頼性の高い銃として、好評がある。
『これは...！』
「一寸交渉で良いものが手に入ったからね、君にやるよ」
首領は微笑しながら私に云った。何という太っ腹な御方なんだ...！？
いや、そもそも...そんな易々と手にはいる代物じゃないはず、これは...。
私は首領と銃を交互に見ながら、少し間を置いて云った。
『...首領』
「何かね？」
『エリス譲のドレスの件、手伝いましょうか』
「今月の給料倍にするね」
(緩すぎだろポートマフィア...)
ずっと銀色のケースを持っている黒服は、腕が痛いと思いながらもそんなことを考えたのである。
そして、夜城Aも思っているだろう。
誰かツッコミ居ないのかな？と。
狙撃と仕事と追加仕事→←末期になった組織とツッコミを諦めた司令官
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yuhs2828(プロフ) - めちゃ好きです…！更新楽しみにしてます！ (2022年3月30日 22時) (
レス) @page18 id: 91befa6124 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 加賀さん» すみません、間違えていました。修正しておきます。ありがとうございます！楽しみですと......！？更新、頑張ります！ (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 恋雪さん» ありがとうございます！面白いですって！？マジか、嬉しいです！更新頑張ります！ (2019年5月26日 0時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
加賀 - 確信犯の意味間違ってますよー、面白いです。更新楽しみにしてます (2019年5月24日 6時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白いです…これからも頑張ってください!! (2019年5月24日 6時) (レス) id: f47a566b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幻想見る主人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時：2019年4月28日 17時
