今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:85,977 hit
小|中|大
20 ページ20
・
その後は、まるで軽業のようだった。永広にとっては異次元の戦い。とても敵いそうにはない化け物に対して、2人の人間が有利に戦闘を進めるのだ。
それは、あたかもヒーローのような。
否、彼女にとってはヒーローそのものだった。
五条と夏油が地に降りて、呪霊を見据える。既に弱体化しており、もう戦えそうにはなかった。
「どうする?Aちゃん」
「え…」
夏油が永広に話しかける。
「君のお祖母様が匿っていた呪霊だ。ここで祓ってもいい。けど、もし良ければ、私が取り込んでも構わないかい?」
「な、なんでも、いい。アレを、倒してください」
懇願した。どうか、殺されてしまった人達が報われますようにと。
この人に取り込まれるのなら、それもまたアリだと。
騒ぎが夏油の手によって鎮められた時、何かが琴線に触れた。
それは、安心という名の感情。
泣いたまま、ひたすらにありがとうと唱える永広の頭を、五条は雑に撫でた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
339人がお気に入り
339人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2021年3月9日 0時