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五条は、気配のする方へ歩いて行った。永広の手を引いて、ズカズカと突き進む。

着いたのは、森の中だった。そこで、永広は衝撃的なものを目にする。


「ひっ…!」


経験の無い永広でも分かるほどの呪力の強さ。この世のものでは無い禍々しさ。

そんな中で、空気を読まず五条のガラケーが音を上げた。構わず手に取る。


「もしもーし」

「悟、そちらに夏油を送った。もうすぐ来るはず…」


丁度、葉を踏む足音が近づいてきた。2人が振り返ると、そこには黒髪の青年。


「悟、任務はどうだい?」

「おっせーよ傑、後はコイツ祓ってお終い」

「その子が蓮川術師のお孫さん?そっちの任務は終わってないんじゃ?」

「舐めんな。とっくに説得済みだ」


青年、夏油が永広に近寄った。ニコリと笑う。


「やぁ初めまして、永広Aちゃん。私は夏油傑、よろしく」


永広が後ろに退く。それでも出された手を握ろうとしたその時、後ろの呪霊が動き出した。

永広が危ないと声を出す前に、五条と夏油は動く。


「あれが化身玉藻前か。是非とも取り込みたいね」

「勝手にしろ。とりあえずさっさと終わらせんぞ」

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作成日時:2021年3月9日 0時

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