１月・続続続々 ページ46
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いつかと同じ言葉に、Aの涙腺が緩む。
こくこくと何度も頷くA。
『うちも、うちも信ちゃんが好きぃ……！！』
「良かった、」
ぎゅう、と互いに抱き絞め合う２人。
もう離さない、と言わんばかりに抱きしめ合った。
『うぅ……嬉しいなぁ、
なんやろなぁ胸がキュッとしてポカポカすんねん……
今まで何度も嬉しいことはあった気ぃするけど
こんな風になったんは初めてや……』
「ふふ、そらきっと"幸せ"なんとちゃうかなぁ……」
『そうかぁ……うち、幸せなんやな……
ふふふ、幸せってくすぐったいやな、ふふふ、』
北の胸で微笑むA。
北もまた、同じように微笑んでいた。
『……は、信ちゃん、手が冷たい……！！
幸せで忘れとった、あかん、はよお家帰らな！』
「ん……Aのおかげでぬくくなったで？」
『あかん！！』
Aは北を支えながら助け起こし、
冷たい北の手を引いてゆっくり歩き出す。
『信ちゃん大丈夫？』
「おん、大丈夫や。」
サクサクと雪を踏んで歩く２人。
雪にはちゃんと２人分の足跡がついていく。
その足跡を見ながら北は微笑む。
Aが神様じゃなくて、自分と同じなのだと
確認することが出来て嬉しかったのだ。
『……？どないしたん？』
「ふふ、何でもない。」
そう北は笑って誤魔化した。
Aは首を傾げつつも嫌な気はしていなかった。
「……A、住む場所はあるん？」
『あ、』
「はは、ほな一緒に住めばええよ。
きっとばあちゃんも許してくれるわ。」
『だ、大丈夫やろか……』
「大丈夫や。
……いずれ一緒に住むことになるんやし、
早まったんと思えば何も問題は無いわ。」
『ん？信ちゃん最後なんて言ったん？
聞こえんかった！』
「何でもない。Aの戸籍とかも
確認しに行かなあかんなと思ただけや。」
『コセキ？』
手を引かれていた北はAの横に並んで
しっかりと歩き出す。
「…………なぁA、」
『なぁに？』
北は真っ直ぐAの目を見て話し始める。
「これからも、米作り手伝ってくれるか？」
『！』
Aは目を見開いて直ぐに細めて笑う。
『勿論や！
今度は見守るだけやのうて"ちゃんと"手伝うわ！』
無邪気に笑ったAに合わせるように
１月にしては暖かい風が優しく吹いた。
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沙羅(プロフ) - トロピカーナブランケットツッパーナムルさん» めコメントありがとうございます！！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！読んで頂きありがとうございました！！！ (2021年7月4日 0時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
トロピカーナブランケットツッパーナムル - いやこの作新ガチ好き (2021年7月3日 17時) (レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - でこりんまんさん» コメントありがとうございます！来て貰えて本当に嬉しいです…！！切ない、でも幸せなお話が書きたかったのでそう言って貰えて私も感涙です……！！！読んで頂きありがとうございました！！ (2020年10月26日 12時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
でこりんまん(プロフ) - 幼なじみは個性的から飛んできました……！凄く素敵なお話でうるうるしながらよませていただきました……！！ (2020年10月26日 8時) (レス) id: 5f3c679f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2020年10月25日 19時
