拾壱 ページ13
no side
「さっきうちの隊員を繭にした術さばき。
見事なものでした。八十人は喰っていますよね」
「喰ってないわ、そんなに。殺したのは５人よ」
鬼は横を向いたまま話す。
「私は西の方から来ましたよ。お嬢さん西です」
しのぶは指で西を示す。
「山の西側では
大量に繭がぶら下がっているのを見てきました。
中に囚われた人々は液状に溶けて全滅。
その場所だけでも繭玉は１４個ありました。
１４人、死んでるんです。
私は怒っているのではないですよ。
確認しているだけ。正確な数を」
「確認して……どうすんのよ」
しのぶはさも名案、というように笑う。
「お嬢さんは正しく罰を受けて生まれ変わるのです」
「罰？」
「そうすれば私達は仲良くなれます。
人の命を奪っておいてなんの罰も無いなら
殺された人が報われません」
しのぶは鬼の目を指で押し開く。
「目玉をほじくり出したり、
お腹を切って内蔵を引きずり出したり、
人を殺した分だけ私がお嬢さんを拷。問します。
その痛み、苦しみを耐え抜いたとき
貴女の罪は許される。一緒に頑張りましょ？」
しのぶはきゅ、と両拳を握って元気に言う。
「大丈夫！
お嬢さんは鬼ですから死んだりしませんし
後遺症も残りません」
「冗談じゃないわよ！！死ね！クソ女！！」
鬼は先程までの口調とは打って変わって
怒鳴るように反論した。
勢いよくしのぶを突き飛ばし
さらに追い討ちをかけるように糸を放出させる。
ゆっくりと着地したしのぶの笑顔は
どこか、怖さを兼ね備えていた。
「仲良くなるのは無理なようですね。残念、残念」
刀に手をかけ、しのぶは言う。
鬼が振り向いた時に既にしのぶはいない。
宙を舞い、あっという間に鬼の背後に立つしのぶ。
「蟲の呼吸……【蝶ノ舞・戯れ】」
鬼の手に蝶が止まる。
その蝶もゆっくり、赤く、紅く染まっていく。
「ｯ……！！」
その時にやっと鬼は気付いた。
身体中に細かい傷をつけられていることに。
「(頸は斬られてない……。あんな刀を……？そうか
体が小さくて腕力が無いから頸を斬れないんだわ。
これなら勝てる)」
そう思った鬼はしのぶへ手を伸ばす。
しかし異常な動悸を感じ、声が漏れる。
『ここか……って、しのぶちゃん？』
「あらAさん。こんばんは」
『あー……捕まえちゃったのね。
今その子と鬼ごっこしてたんだけど……』←
「やっぱり貴女が発案者でしたか」
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沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます！！宇髄さんカッコイイですよね……！！もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー！！ (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します！宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます！頑張ってください！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね！もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね！ (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します！！宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい！ (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2019年12月29日 21時
