さくりゃく nqrse ページ6
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「Aー?」
『あ、なるせ!』
休み時間文化祭でやることが決まり楽しみだね〜!と友達と話しているとなるせがドアの隙間から顔を出してきて走って駆け寄る。
なるせとはクラスが離れているので定期的に私のクラスに来てくれる。たまに私が行くと「うっわ、マジ…?うれし」と幸せを噛み締めてる。
「Aのクラスなにやんの?」
『メイド喫茶だって!』
「メイド喫茶ァ!?!?!」
『ちょ、声大きいって』
「は?メイド喫茶?え、ちょっとまってマジでは?」
流れ的に文化祭の話だと思いメイド喫茶だと伝えると思ったよりも困惑した反応が返ってきた。なるせがそこそこ大きい声で叫んだのでクラスの人がこっちを見てきて私がシッとなるせをにらむと、なるせはそれどころじゃないらしく焦っていた。
すると突然私の両肩をガッとつかんだ。
「Aも着んの?いやまさかね、ありえんからマジで、裏方だよな?」
『き、きるけど』
「は?むりむり、そんなのみんなA好きになるに決まってんじゃん!!!!」
『声大きいって、』
「ちょっとまって、俺泣くよ?マジで」
目をギラギラさせて私にガチの顔でそう訴えるなるせにうろたえる。いやそんなこと言われても…
私が困っていると、私の友達がなるせの声を聞いてか顔を出してきた。私が助けてと視線を送ると友達は苦笑して口を開いた。
「彼氏さんもそう言ってるし、じゃあA着ないで裏方する?A着たら絶対かわいいと思うけどなー」
私の友達がそう言ってサラッと立ち去るとなるせはハッとした顔になって私の肩から手を離してうーーんと考え始める。私がなるせ?と顔を覗くと眉間にシワを寄せて難しい顔をしていた。
「Aのメイド服、いや確かに見たいけど俺だけでいいんだよな、でも絶対かわいいよなうーーわマジでかわいい」
『なるせ…?』
「まって、俺Aいいこと思いついたわ」
ずっとブツブツ変なことを言っていたなるせは突然ニヤッと笑った。そのタイミングでチャイムがなりなるせは「じゃあね〜」とご機嫌そうに去っていった。
それから数日後、家に突然呼び出されてメイド服を渡されたのはなるせの策略。
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作者名:みるる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Nagisa-Aonami/?w=1
作成日時:2021年11月28日 19時