あいたい nqrse ページ4
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既読つかないしもう寝たかな…
なかなか二人の予定が合わずに会えない日々が続き思わず『会いたい』とわがままLINEを送ってしまった。
少し後悔してると玄関の方からガチャッという音がして思わず玄関に向かう。私が合鍵を渡している相手なんてひとりしかいない。
『なるせ?』
「来ちゃった」
なるせは少しハァハァと息を切らして笑った。私がびっくりしているとなるせはすぐ靴を脱いで私のところに来てギューッと抱きしめた。
「マジでAばか、あんなかわいいLINE送ってくんなよマジで」
『それですぐ会いに来てくれたの?』
「それが彼氏の役目っしょ、てか俺も会いたかったしあーーーA不足で死んでた」
するとなるせは一層私を抱きしめる力を強くした。息を切らしているため本当にいそいできてくれたらしい。
…うれしい。久しぶりのなるせを感じて思わず涙ぐむと大きな目をもっと大きくさせた。
「A疲れたときは俺に遠慮なく甘えてっていったよな?」
『でもなるせも忙しいし、』
「でもじゃないの!俺はなによりもAが大切なのガチで!」
なるせは少し怒ったようにそう言った。少しこぼれた涙を指ですくって私の頭をぽんぽんと撫でる。
「A、俺に何して欲しい?」
『え?』
「遠慮がちになっちゃうAに俺からなんでもしてあげる券をあげます」
なるせと違って素直に甘えられない私に対しての優しさにまた泣きそうになった。私が下を向いて頑張って言おうとしてる間もなるせは何も言わず待ってくれた。絶対に私の顔は今赤い。勇気を振り絞って口を開いた。
『たくさん…甘やかしてほしい…です』
ほぼ消えそうな声はなるせに聞こえただろうか。反応がなくて『ちょっと!』となるせの顔を見るとなるせも顔が赤くて目があった瞬間、唇を一瞬だけ塞がれた。
「はーーーーなにガチでかわいい、そんなんすんに決まってんじゃん」
『ほ、ほんと?』
「ったりめえよ!一緒に夜ご飯食べてお風呂も入って寝よ」
『お風呂も?』
「なに今更照れてんのかわいいねぇ」
そう言われてまた私は赤面した。なるせはご機嫌そうに私から離れて「じゃあまずはウーバー頼むか〜」と言った。
今日は私の心臓が持たない、かも。
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作者名:みるる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Nagisa-Aonami/?w=1
作成日時:2021年11月28日 19時