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小｜中｜大｜晴れの日も、雨の日も


朝一番、磨かれたボールと

整頓された部室

綺麗なトイレ



体育館に響く、スキール音(ノイズ)と

空を切るスパイクの音


「ちゃんと、やんねん」


そう言い続けたあなたの背中を


ずっと、


ずっと見ていた



淡雪が溶ける頃


「もうすぐ、春が来るなぁ」

蕾が芽吹く

春の訪れ



主将という肩書きを背負ったあなたが


「桜、咲いたな」

そう言って笑う


あなたが私に笑ってくれなくても

あなたが“天才”じゃなくても

それでも良かったんです


ただ、


礼儀を重んじる、いつだって真っ直ぐなあなたの背中を見ていられる

それだけで良かった



桜梅桃李の花が咲く

誰もが目を引く桜のようになれなくても


寒い冬を乗り越えて、蕾をつける春の花



あなたの春が終わっても

花は咲き誇り、またこの季節がやってくる




「もう、負けへんから」

「泣くな」


あなたのいなくなった世界なんて、考えることも出来なかったけれど


「俺らがもう1回、笑わせる」


淡雪が溶けて、また季節が巡る





「綺麗な花、咲いたみたいやな」

あなたは私の光でした


￣￣￣￣￣￣

稲荷崎高校



※attention
原作と異なる部分がございます
エセ関西弁執筆状態：続編あり(連載中)