生誕祭special 1 ページ44
・
"もしもあの時 生きていたら"
パンッ………──────────
乾いた発砲音が響く
弾丸は天井にくい込んでいた
「俺、は…………
俺は……A、を……」
泣きながら膝をつく中也の姿があまりにも辛そうで、すぐにでも駆け寄ってあげたかった
然し中也に向けて伸ばした手を、太宰さんが制す
「中也
自分が何をしようとしていたか、わかっているのかい」
『太宰さ………ッ!』
彼は冷たい眼差しで中也を見下ろす
そうして中也の手から、拳銃をすくい取ると
安全装置を外した
『太宰さん!!何を……!!!』
バンッ………──────────
さっきとは違う音
頭蓋骨を貫く弾丸
血の海に溺れた中也
彼は、元相棒、を
『ち、ゅうや……?中也…!!』
撃ち殺してしまった
・
『──────……ッ』
「……いつまで泣いているの?」
家に引き戻されても、まだ覚えてるあの景色
元相棒を何の躊躇いもなく撃ち殺してしまった太宰さんへの恐怖心か
それとも、わたしはまだ…─────
「中也の為に涙を流すなんて
────────許さない」
1トーン声の音域を下げ、私を寝台へ突き飛ばす
押された肩がじんじんと痛む
『だ、ざいさん……?なにを…!』
「ねえ
なんで
なんでまだ私だけを見てくれないの」
機械のように顔の表情が強張る
そして彼はつらつらと言葉を並べていく
「もう邪魔者は何処にもいない
もう誰も私達の事を邪魔しない
なのに何故?!」
『……や、ごめ…!』
彼がヒステリックに叫ぶ
「どうしてまだ他の男の事考えてるの?
ねえ、なんで?」
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茉耶 - 最近あひゃこさんの夢小説ばっかり見ていつも泣いてます!毎回いい作品をありがとうございます!!また太宰さんの小説書いて欲しいです! (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
−こま−(プロフ) - 太宰さんんんんん!!かっこいいーー!!!好きですううう!作者さんも、太宰さんも愛してます← (2018年11月22日 20時) (レス) id: 43a4a6fc1b (このIDを非表示/違反報告)
長月冬麻(プロフ) - すっっっごい面白かったです!ヤンデレ文豪さん、ほわぁ…真逆中也さんがあんなことをしていたなんて、さいっっっこうのドンデン返しでしたっ!私あんまり死落ちのヤンデレさん好きではないんですけど、すっっっごい面白くて、好き以外に選択肢がなかったです。 (2018年7月28日 19時) (レス) id: 0ab6a974b3 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃこ(プロフ) - かしさん» コメントありがとうございます! いつも死ぬ時は大体途切らせちゃってるのでわかりずらいんですよね(><)すみませんm(_ _)m 閲覧ありがとうございます! (2018年6月19日 21時) (レス) id: 782bc5610f (このIDを非表示/違反報告)
かし(プロフ) - 物凄く面白かったです!最後に夢主の回想が途切れた時はえ?あれ?タブレット壊れた?と思いましたが、そう言うことだったんですね! (2018年6月19日 17時) (レス) id: 5b825520a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:私です x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月27日 11時