冒険の書5冊目 ページ7
船長の命令で私は4人の監視をすることになった。
4人は特に脱走するような様子を見せなかったので、特に大変ではなかった。
私が牢屋の近くで本を読んでいると、歌声が聞こえた。
坂「〜♪」
顔を覗かせると、坂田が歌っていた。
透き通るような綺麗な声。
何より、楽しそうに歌う坂田の姿に私はすっかり見とれてしまった。
しばらくすると、私に気付いた坂田は顔を赤くして歌うのをやめてしまった。
坂「き・・・聞いてたの?」
貴「うん、聞き惚れてた。」
私が答えると、坂田は照れくさそうに笑った。
浦「俺達、昔は歌い手をやってたんだ。」
貴「歌い手?」
島「せや。居酒屋で客が楽しめるよう、歌ってたんや。」
貴「ふーん。」
じゃあ、坂田だけじゃなくて他の3人も歌えるのか。
貴「じゃあ、歌ってよ。」
坂「えっ?」
貴「坂田の歌もっと聞きたいし、他の3人の歌も聞きたい。」
坂田はしばらく目を見開いていたが、口元を緩めると、3人と向き合った。
坂「うらさん、まーしい、センラ、4人で歌おうよ。」
3人はやれやれといった顔を見せると、歌い始めた。
私のために開かれた、小さなコンサート。
部屋の中に4人の透き通った声が響きわたった。
287人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ruina - 過去編すごく意味深い!これからも更新頑張ってください! (2018年9月5日 17時) (レス) id: 4f718e1884 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - うわー!めっちゃ続き気になるー!面白いです!! (2018年2月23日 17時) (レス) id: 80a388aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - おもしろいーー!! (2017年8月24日 17時) (レス) id: 0f5fa8bb5a (このIDを非表示/違反報告)
孤黒 - (;_;)あ、あれ?め、目から塩水が、、、過去編ヤバかったです。(語彙力これからも応援しています。 (2017年8月17日 1時) (レス) id: 2a7062127e (このIDを非表示/違反報告)
manari(プロフ) - コメント失礼します!!めっちゃ感動しました…(泣)世界観も好きです!これからも頑張って下さい!! (2017年8月15日 16時) (レス) id: b97d9f2d41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百合花日和 | 作成日時:2017年7月28日 20時