思い出の書3冊目 ページ16
〜坂田side〜
坂「うらさん、うらさん!! 村が見えたよ!!」
出航して2週間がたって、ようやく1つの村を見つけた。
俺達は村に降りた。
俺達が住んでいた村よりは、ほんの少し小さい村。
浦「いいか、いくぞお前ら。」
うらたさんの合図で俺達は配置についた。
歌うのは、"千本桜"
浦島坂田船「〜♪」
俺達の歌声に周りの人達が反応しだした。
最初は通りすぎる人が多かったけど、
だんだん、立ち止まって聞いてくれる人が増えていった。
さらには、楽器を持ってる人もいて、
俺達の歌に合わせて演奏してくれた。
最後のサビが終わり、1曲目を歌い終わった。
俺達を迎えたのは、たくさんの拍手だった。
村人「すげえいい声だな! 兄ちゃん達!」
村人「もっと歌ってくれよ。」
俺達は嬉しくて、何曲も歌った。
やがて、日が暮れて、俺達は宿泊所を探した。
居酒屋と宿泊所の2つを経営してる店があって、
そこに泊まることにした。
居酒屋に入ると、見知った顔もいて、
村人「おっ、さっき歌ってた兄ちゃん達じゃねえか。
ここでも歌ってくれないかい。」
俺達は喜んで歌った。
途中、この居酒屋では浮いてる子を見つけた。
ぬいぐるみを抱いた、小さな女の子だった。
俺はその子に近づいて話しかけた。
坂「ねえ、何か歌ってほしい曲ある? なんでも歌ってあげるよ。」
女の子はひどく照れくさそうに下を向いた後、
ゆっくり口を開いた。
女の子「・・・"神のまにまに"歌ってほしい・・・。」
坂「いいよっ!」
俺が笑って応えると、女の子の顔は一気に明るくなった。
坂「うらさん、うらさん! あのね、次の曲はね・・」
浦「知ってるよ、聞いてた。」
島「じゃあ、とびっきり盛り上がって歌おか。」
船「特別なお客さんやしな!」
俺達は歌い始めた。
この曲は特に盛り上がった。
でも、この部分のは皆静かに聞いてくれた。
船「〜♪そうさ 神のまにまに」
浦「〜♪仰せのままに」
島「〜♪もっともっと自分を愛せるよ」
坂「〜♪鏡を見てごらんよ もう分かるでしょ」
浦島坂田船「〜♪皆を照らす光さ」
曲が終わって、完全に音がやんだとき、
今までよりひときわ大きな拍手が起こった。
女の子「お兄ちゃん達、ありがとう。」
女の子の優しい笑顔を見れて俺も本当に嬉しかった。
夜はまだまだ長くなりそうだ。
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Ruina - 過去編すごく意味深い!これからも更新頑張ってください! (2018年9月5日 17時) (レス) id: 4f718e1884 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - うわー!めっちゃ続き気になるー!面白いです!! (2018年2月23日 17時) (レス) id: 80a388aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - おもしろいーー!! (2017年8月24日 17時) (レス) id: 0f5fa8bb5a (このIDを非表示/違反報告)
孤黒 - (;_;)あ、あれ?め、目から塩水が、、、過去編ヤバかったです。(語彙力これからも応援しています。 (2017年8月17日 1時) (レス) id: 2a7062127e (このIDを非表示/違反報告)
manari(プロフ) - コメント失礼します!!めっちゃ感動しました…(泣)世界観も好きです!これからも頑張って下さい!! (2017年8月15日 16時) (レス) id: b97d9f2d41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百合花日和 | 作成日時:2017年7月28日 20時