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sinner-S- ページ10

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上司に飲みに行かないかと誘われたが、そんな気分じゃないので帰ってきた

自室のベッドに寝転んで、枕に顔を埋める


______ダメだった

俺じゃ、話すら聞いてもらえなかった


今までは、歌い手仲間だったのに……今じゃ職場でも他人行儀だ

それだけではなく、まるで居ないように扱われることもある


_______あぁ、でも……俺はそんなこと言える立場じゃねぇよな


俺は……いや、俺らはAのことを散々に傷付けた

そのせいで、Aは俺らに対して、絶望に満ちて何も映さなくなった瞳を向けるようになった

俺らに向ける顔だって、何ひとつ感情の変化を感じられないし

俺らに発する言葉は、氷の矢のように冷たく、鋭く、そして深々と突き刺さってくる

むろん、俺ら以外の人と話すときは、そんな顔はしない。ちゃんと使い分けをしている



「……しかも俺、1番言っちゃいけないこと言っちゃったしな」

俺らは、今までに何度も謝罪をするためにAに会いに行った

でも毎回、「そんな形だけもの、望んでない」と追い返されていた

俺らは、追い返される度に暗い気持ちになった

____特に歌詞太郎は、すごく悲しんでいた


それで、何回目かに謝罪に言ったとき、あまりにも冷たい対応をされたから言っちゃったんだ


「Aお前ッ……俺らだけじゃなくて、大勢のファンたちもお前が帰ってくるの待ってるんだぞ!?その思いを踏みにじるって言うのかよ!?」

言い終わってからマズイと思った

少しの沈黙の後、インターホン越しに聞こえてきたのは_____


「………じゃあ、お前らが待ち望んでる歌い手のAをここまで追いやったのは誰だよ。お前らだろ?自業自得じゃねぇか。あー、違うな……お前ら、俺が歌い手界から姿を消したの、ラッキーだと思ってるのか。思ってるよな?だって、"わざわざみんなで"俺を責め立てたんだからなぁ」

じゃあな、もう来るんじゃねぇぞ。と言って、Aはインターホンの電源を切った


周りの歌い手は、青ざめた顔をしていた

無理もないか……だって、今までの謝罪は何ひとつAの心に響いていなかったんだから


「………りぶ、さん」

周りに聞こえないように呟いたであろう名前

歌詞太郎が呟いた名前は、俺にはハッキリと聞こえた


_____枕から顔を上げ、仰向けになる

そういや、りぶって未だにAと仲良いっけ?

………仲良いなら、Aが歌い手に戻るように促すの、手伝ってほしいな


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Savior→←Coward



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設定タグ:男主 , 歌い手 , りぶ   
作品ジャンル:その他
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妄想部部長 - 続きが気になります、、! (2020年6月21日 22時) (レス) id: 7bcfa840f4 (このIDを非表示/違反報告)
ネユ - 続きくれぇー!! (2019年4月7日 15時) (レス) id: d090e97ace (このIDを非表示/違反報告)
ろうと(プロフ) - 急展開!嬉しいです! (2019年3月27日 10時) (レス) id: efe2bd5154 (このIDを非表示/違反報告)
らっきょ - 俺の腐ィルターが火を噴いているぜェーッ!!!!基本りぶさんは右派ですが面白いです! (2018年8月21日 10時) (レス) id: 217416a1dc (このIDを非表示/違反報告)
加恋@坂田家 - あぁ!失礼しました。加恋(カレン)です。すごくドキドキ、ワクワク次も楽しみです!!応援させていただきます (2018年7月17日 23時) (レス) id: a847480144 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シルク | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2017年8月21日 3時

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