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sinner-S- ページ19

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______月曜日

他の社員がのんびり昼食をとっている中、俺はAを捕まえて廊下で話をしていた

内容は、おとといの生放送のこと


「……そらるさん、手ぇ離してくれませんか?」

ニコニコと愛想笑いを浮かべながら………しかし、驚くぐらい冷たい眼差しをこちらに向け、Aはそう言った


「ダメ、離さない。少しくらい話を聞いていけ」

「チッ……手短にどうぞ」

「おとといさ?りぶと一緒に生放送してたじゃん?それ見てたんだけどさ、なんで歌い手には戻る気ないですって即答したの?」

「………あなた達が居るところに戻りたくないし、今さら戻っても居場所ないでしょう?」

あからさまに不機嫌になるA

「じゃあ、俺らが居ない場所で、居場所があれば復帰するの?」

「あなた達が居なくても、リスナーさんが残るので同じ話です」

「………また1から始めるとかは?」

「いや、面倒くさいじゃないですか。俺、そこまでするほど熱中してませんし」

返ってくるのは、Noの意思


「……じゃあ、話変えるけどAはどうしたら俺らを許してくれるの?」

これは、素直な疑問だった

謝ってもダメなら、どうすれば良いのだろう


「なに?まだ許されようとしてたんですか?意味無いから止めてくれませんかね……」

Aの言葉は、グサグサと胸に突き刺さる

「だって……俺らは……いや、俺はこのままの状態で放っときたくないから……」

「あーね?そんなんを気にしてたんだ。じゃあ、俺は歌い手さんとは絡みません。一切の縁を切ります、これで満足?」


言われたくなかった言葉を

弱った心に対する、強烈な追い打ちの言葉を


あっけらかんと言われ、思わずAの顔を見た

「…………なに?」

「ッ……いや、なんも」


そんな言葉を放ったにも関わらず、Aは真顔で相変わらず冷たい眼差しをこちらに向けていた

なんでだよ、なんで……お前は何も感じないのかよ………


「ねー、もう話終わった?俺、昼ごはんまだなんだけど」

目の前の彼に、一種の恐怖を覚える


「あー……うん、終わった。ごめんな、時間取らせて」

「ホントだよ、マジ迷惑だから止めてくれ」

はー、疲れた……と言いながら社員食堂に向かって歩いていくA

こんなことになるはずじゃなかったのに

俺らの関係を狂わせた出来事をぼんやりと思い出しながら、Aの背中を見送った


---------- キ リ ト リ ----------
11話と17話で矛盾点があったので、直しておきました

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設定タグ:男主 , 歌い手 , りぶ   
作品ジャンル:その他
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妄想部部長 - 続きが気になります、、! (2020年6月21日 22時) (レス) id: 7bcfa840f4 (このIDを非表示/違反報告)
ネユ - 続きくれぇー!! (2019年4月7日 15時) (レス) id: d090e97ace (このIDを非表示/違反報告)
ろうと(プロフ) - 急展開!嬉しいです! (2019年3月27日 10時) (レス) id: efe2bd5154 (このIDを非表示/違反報告)
らっきょ - 俺の腐ィルターが火を噴いているぜェーッ!!!!基本りぶさんは右派ですが面白いです! (2018年8月21日 10時) (レス) id: 217416a1dc (このIDを非表示/違反報告)
加恋@坂田家 - あぁ!失礼しました。加恋(カレン)です。すごくドキドキ、ワクワク次も楽しみです!!応援させていただきます (2018年7月17日 23時) (レス) id: a847480144 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シルク | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2017年8月21日 3時

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