今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:23,505 hit
小｜中｜大
ページ ページ15
A サイド
あれから、わたしは公園に行くのをやめた。
公園に近づくのも、近くを通るのもやめて彼を避けた。
あんなことを言ったんだ。
きっとうらたさんだって私に来てほしくないと思っているに決まっている。
ズキズキと痛む胸が嫌で嫌で仕方がなくて、でも背けることができなかった。
うらたさんを好きだった、という気持ちに嘘をつくことができなかった。
家でも学校でも虚らかな私を両親や友達は心配してくれるがどこか馬鹿にされているような気がして素っ気ない態度をとってしまうようになった。
こんなときにうらたさんならなんて言ってくれるだろうか、
なんてもう会うこともないであろう人物を思い浮かべては涙があふれる。
最近、家にいることが増えた。
外には学校以外で出ることはなくなったし今だって興味もないのに流れるニュースを見つめている。
シーン、とした部屋の中でテレビの音が響く。
「続いてのニュースです」
そんなとき、1つのニュースが目についた。
「〇〇公園のブランコがあった真下から死体が発見されました。」
ドクン、
ドクン
ドクン
〇〇公園って、うらたさんがいた、、、。
「遺体の人物は行方不明になっていたうらた渉さんで間違いないとのことです。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
