禁 恋 -second- 【文スト】

禁【３４】 ページ7

中「そういや最近の携帯は便利なもんが増えてたな」

「なにその叔父さん発言」

中「携帯(スマホ)なんて前なかったろ」

「その携帯(スマホ)使ってるわ私、」

ポケットから薄い携帯を出す

中「薄！！！便利か？」

「うん、タップするだけだからね
LINEていうものもあって便利」

中「らいん？」

「携帯(スマホ)買いに行けば？」

中「よし、着いてこい」


「あっちょ、腕もげる！！」


腕を捕まれ引っ張られながらもついていくが


その横顔は何やら楽しそうで、遊園地にきた少年のようで



ちょっと愛おしかった。





なんてね




中「沢山あってよくわかんねえわ」

「んー、私と同じのにする？使い方教えやすいし」

中「そーするわ」


そう云って私と同じ機種のモノを見つけレジに行った

ある程度の説明と設定をお店の人にしてもらい後は私の番だ


車の中であれやこれや教える


中「手前のLINE？ってやつ、おしえろ」


「だから手前って呼ぶな。」

QRコードを出させて追加する


中「手前のアイコン…猫？」

「うん、可愛いでしょ。」

中「俺何にしようかな」

「なにか写真撮ったらにしたら？」

中「これってなんでもいいんだよな？」


「うん。」



よし、と何かを決めたようで車を動かす


中「さて、そろそろ御所望の肉でも食いに行くか」


ぱぁぁぁあと私の躰から元気が湧いてくる


「中也…！君実はイイ人だったんだね！！」

中「太宰と同じ事云うんじゃねェ！」

あ、ばれた


「実は太宰さんから色々聞いたんだ気絶してる間のこと。ぶふ」

お嬢様口調が未だに壺だ。

思い出すと笑ってしまう


中「…太宰と共に死ね。」


「ひどい。やだよ、」


中「あ、そ」


「ツンデレ幹部」


いつものように言い合いになるかと思いきや


ｷｷｨ


突然車を止めてこちらをｼﾞｯと見る

「な、なに」

何故か反射的に手をなにかされた時の為に手前に出す


ｸﾞｲ、とその左腕を引っ張られる

「ちょ、」


近い____

と云おうとしたが


中「名前で呼べっつったろ、莫迦A」



鼻と鼻がくっつきそうなくらい近く


私はもうすでに茹で蛸状態で



中也、はやっと自分のしたことに気づいたのか



ﾊﾞｯと勢いよく離れる




中「わ、り…」



ｶｧｧｧ


彼の顔が真っ赤になる


それを隠すかのように運転を再開させた。








(やばい、何これ。)



心臓が人生最大にうるさい。

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