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28話 ページ6

「あの……えっ……その子誰……?」

Aを指さしながらいっそう震えた様子でさかたんは問う。Aはあっ、と声を上げ96猫さんの後ろに隠れるも遅い。

「なにその半透明なひとおおお!!!!」

先ほどのこともあり少々パニック状態になりながら逃げ出すさかたん。押さえ込もうとするが仮にも相手は成人男性。そう簡単にはおさまらない。96猫さんとAと3人がかりでやっと押さえつけるとまた逃げるように僕の後ろに隠れた。

『えっと……優希さんの家で居候? の幽霊させていただいてますAでーす……気軽にAって呼んでくださーい……』

Aがあへへと不思議な笑いを浮かべながら少し、いや、かなりふざけた自己紹介をする。その声を聞いたさかたんは敵対する意思が無いことが分かったのかそっと僕の後ろから出てくると丁寧に彼女に向き直り

「まふくんの友人の坂田です。取り乱してすみません」

とお辞儀をした。

『いえいえ、大丈夫ですよー』

友達の家に幽霊から逃げて来たのにそこにも幽霊がいた、なんてパニックにならないわけがないですよ、と自傷気味に笑いながら付け足す彼女。
確かに考えてみればそんなシチュエーション恐怖でしかない。僕だったら倒れていそうなところだ。

『しかし、すごいのにつかれましたね。』

あんなの見たことないです、と半ば感心したように言うAに96猫さんもうんうんと首を縦に振る。見えていない僕にはさっぱり何のことやら全くわからないが彼女らがそんなに言うのだからきっと余程のものなのだろう。素人の僕らにどうにかできる相手なのだろうか。
さかたんに彼女が出てきた原因を聞いてみたがさっぱり心当たりはないらしい。前触れも特になかったそうだ。突然、今朝部屋に出てきて彼を襲ってきたのだという。

『もう死んだくせに、何まだ生にすがり付いてるんですかね』

ぼそりとつぶやくAの声が聞こえた。驚いてAの方を見るも何事も無かったかのように96猫さんとさかたんの会話に参加している。気のせいだったのだろうか。

しばらくしてまた電話のベルが鳴った。電話に出ると相手はそらるさん。玄関の前になんだかすごく嫌な感じがするから近づけないとのこと。そういえば彼にも霊視の才能があったのだった。すっかり忘れていた。あわててAと玄関に向かい、96猫さんのときと同じ方法でそらるさんを部屋に入れるとそらるさんはめずらしく少し震えながら「怖かった」とこぼした。

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がま由(プロフ) - 真夏さん» はじめまして!!誤字のご報告ありがとうございます、確認し次第訂正させていただきます!閲覧、コメントありがとうございました! (2017年9月13日 6時) (レス) id: ceecbc770e (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 出来る限りの更新、楽しみにしています!二回にわたるコメント失礼しました。 (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 初めまして。初編からここまで一気に読ませてもらいました。一つだけ、名前反映がされていないです。。『ゆう』と混ざっています。。作者様自身で読み直して頂けたらと思います。これからの内容楽しみです! (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:がま由 | 作成日時:2017年8月15日 4時

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