25話 ページ3
あの日から数日。何度かさかたんが家に来ることはあったものの今のところAのことはバレていない。幽霊だから当たり前かとも思うけれどさかたんに霊視の才能が少しでもあったなら速攻バレてしまうだろう。Aがそんなヘマを起こすとも思えないが用心はするに越したことはない。
「ねぇ、Aの事が見える見えないってどうやったら決まるの? 霊視の才能がどうたらとかはなんとなく分かったけど」
彼女の事が見える見えないなどの線引きはどの辺にあるのだろうか。霊視の才能が少しでもあったなら見えるとか本人が調節できる、みたいな事は時々聞いてはいたが正直しっかりとしたことは聞けていない。隠すにしてもそのへんをハッキリさせないことには対策もなにもあったものでは無いのでこれを機に聞いてみることにした。
『あぁ……うーん、それがイマイチしっかりわからないんですよね』
いつもの困り顔で彼女は答える。
『そもそも以前言った通り、ここまで友好的な関係を築けてるのが優希さんたちしかいないんですよ』
そういえば前、そんなことも聞いた気がする。霊媒師だの通報だの、なんだか物騒なワードが次々と出てきていた。確かに、引っ越した部屋に見知らぬ人物がいて開口一番「幽霊です」なんて言われようものならそうするのが普通だろう。僕達がすこし変わっていただけだ。
「あれ、でもいい関係じゃなかったならどうやって調節できるとか霊視うんぬんのことが分かったの?」
『あぁ、それは通報とか除霊に来た人で試したんですよ』
なんという勇気。慣れてからですけど、と付け足す彼女が少したくましく見える。警察から元住民の知り合い、さらには除霊に来た霊媒師にまで試したのだという。ちなみに彼女曰く自称霊媒師はことごとく全滅だったらしい。
改めて聞くと最早チートの域に達している気がする。以前彼女も言っていたが透明になれる能力をもつ不死身の人間という感じだ。触覚も痛覚以外はあるようなので本当に人間。出来ないことといえば外に出ることぐらい。それほどまでに彼女を「成長」させる未練とは一体なんなのだろうか。そして、そこまでの未練があるにもかかわらず理性が残ったまま、悪霊化がしないのは何故なのだろう。
結局、謎は深まるばかりである。
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がま由(プロフ) - 真夏さん» はじめまして!!誤字のご報告ありがとうございます、確認し次第訂正させていただきます!閲覧、コメントありがとうございました! (2017年9月13日 6時) (レス) id: ceecbc770e (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 出来る限りの更新、楽しみにしています!二回にわたるコメント失礼しました。 (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 初めまして。初編からここまで一気に読ませてもらいました。一つだけ、名前反映がされていないです。。『ゆう』と混ざっています。。作者様自身で読み直して頂けたらと思います。これからの内容楽しみです! (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がま由 | 作成日時:2017年8月15日 4時