24話 ページ2
大変なことになった。
さかたんが家に来てしまった。
もちろんAの事は話していない。Aの事を知っているのは僕とそらるさんと、あと96猫さんくらいだ。
部屋には僕と、そらるさんと、A。ドアの前にはさかたん。さかたんは「まふくーん?どしたのー?」などとこちらの事情などつゆ知らず僕が玄関に出ていかないからかだんだんと扉を叩いている。とりあえず、そらるさんとAに目配せをしてAに一旦別の部屋へと避難してもらい、僕は未だ叩かれ続けているドアの方へと向かった。
「あ、まふくんやっほー」
「さかたん来るなら事前に言ってよ……」
がちゃりと開くとなんの悪びれもなく手をひらひらと振ってくる友人にすこし腹立たしさと呆れを抱いてしまう。人の家に来る時には事前連絡は当たり前だろう。
「まふくんならいいかなって」
「いくない。ほうれんそうだいじ。んで、どうしたの」
遊ぼうとか、部屋に入れてとか言うのだったらどうしようか。とてもじゃないが今部屋に入れる訳にはいかない。部屋に入れてしまえば恐らく、彼女のことがバレるのも時間の問題だ。
ぐるぐる断る言葉を考えていると彼の口から願ってこそいたが、しかし期待はしていなかった答えが出てきた。
「いや、近く通ったから来ただけ。うらさんと約束あるんだよね」
「……えっ」
予想外な言葉に、身構えていた僕はつい間抜けな声を漏らしてしまう。
「ほんとにそれだけ?」
「うん。なになに? 残念だった?」
くくくと笑いながらからかってくる彼の様子をみるに、それは嘘ではないらしい。次のコラボやライブの話をした後、約束の時間だからとさかたんはあっさり帰って行った。突然来て突然帰っていった彼に嵐のようだと思いつつも胸をなで下ろす。
見送って、リビングに戻ったあとさかたんが帰った旨を2人に伝え、その出来事だけで疲れきってしまった僕達は結局何もせず、ただごろごろとしてその日1日過ごした。
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がま由(プロフ) - 真夏さん» はじめまして!!誤字のご報告ありがとうございます、確認し次第訂正させていただきます!閲覧、コメントありがとうございました! (2017年9月13日 6時) (レス) id: ceecbc770e (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 出来る限りの更新、楽しみにしています!二回にわたるコメント失礼しました。 (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - 初めまして。初編からここまで一気に読ませてもらいました。一つだけ、名前反映がされていないです。。『ゆう』と混ざっています。。作者様自身で読み直して頂けたらと思います。これからの内容楽しみです! (2017年9月11日 21時) (レス) id: 14f8e7718b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がま由 | 作成日時:2017年8月15日 4時