【第七十九話】 ページ32
だがそんなのは所詮現実逃避という名の戯言。
Aが何を言おうが団長が止める事は無かった。
彼の精神はボロボロに壊されていた、立てていた作戦が二度も失敗したのだ。
その上、横浜を壊したのはお前だと批判される...。彼の目に光はもう無かった。
────〇────
｢出せ!こんなこと、許されると思ってるのか!｣
一方幽閉された敦はドアの向こうへ叫び通していた、小窓からはあちらこちらから煙が立ち込めており、異様というべき状態にまで陥っていた。
｢(もう煙が上がり始めてる...!
探偵社と軍警が協力すれば鎮圧できるかも.....否、無理だ!警察機関にも敵の手が回っている、鏡花ちゃんもそれで捕まった...)｣
僕が何とかするしか.....、そう思った時だった。
『貴様が?笑わせるな』
｢!｣
敦の因縁であり悪夢の元凶である孤児院にいた頃の先生が現れた。
『貴様は関わる者を不幸にする、何故か判るか?鏡花という娘もモンゴメリとかいう娘もAという青年も、嘗ては安定した場所にいた。
引き摺り落としたのは貴様だ』
｢(幻覚...?精神操作の影響が未だに残って...?)｣
『想像力だ、凡ては想像力の問題なのだ。相手を理解せぬ見せ掛けの善意が、幼稚な想像力が、相手をことごとく落魄させる』
『何度も教えたろう?』
｢五月蝿い!｣
敦は左腕を虎化させ先生を切り付けると霧の様に消えていった。
｢いい気味ね｣
｢君は.....如何して此処に｣
ドアの向こうにいるはメイドとした雇われたモンゴメリであった。
手には袋に入ったQの人形を持っている。
｢この気持ち悪いゴミを燃やすように言われたの、ついでに可哀想なトラ猫ちゃんの泣き顔を見ようと思って｣
｢此処を開けてくれ!速くしないと皆が!｣
｢皆って、貴方のお仲間でしょ?あたしのじゃなく｣
モンゴメリは敦を嘲笑うように語り掛けた。
｢そうねぇ...下の街がみいんな燃え尽きて、貴方が独りぼっちになった後でなら出してあげてもいいわ。
その頃なら、貴方にもあたしの気持ちが少しは判るでしょうから｣
｢...っ、なら逃げよう!君の気持ちは判るよ、僕だって昔は｣
｢やめて!｣
敦の言葉に怒りと憎悪を覚え、モンゴメリは怒鳴り散らした。
｢判った風なこと言わないで!あたしが居る場所のことを恵まれた貴方が判って?
あたしにはギルドの他にないの!｣
｢ねえ、売れ残りの交織服で一年を過ごした事はある?凍傷で血の滲む指で一日皿洗いした事は?
熱した火掻き棒で折檻された事はある!?｣
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます！！楽しみにしています！！更新頑張ってください！！ (2016年11月18日 23時) (
レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(； ･`д･´)ｺﾞｸﾘ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います！リクエストありがとうございます！(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します！！ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです！！ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください！！わがまますみません！！ (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» ３周もリピートされているとは…！大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります！！ヽ(｡･ω･｡)ﾉ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました！これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです！ (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アメ子 | 作成日時：2016年9月16日 19時
