9話 ページ13
A目線
今日、僕は夢を見た。
まだ幸せが続いていた頃の夢だった。
夢の中にはまだ小さかった頃の僕がいて、小学校でも楽しく友達に囲まれていて家族と楽しそうに…話しているのを今の僕がただただ呆然と見ている夢だった。
そこから、だんだんと足元が崩れていって真っ暗なところに落ちていった。
別に悲しくも辛くもなかった夢だからではなく何も感じていなかった。
でも落ちた先にも小さい頃の僕がいて1人で泣いていた。
僕はその子に大丈夫とも声をかけられずにいた。
ああ、何も感じない。何も考えられない。
本当に今の僕は幸せなのだろうか。
シェアハウスの人達に求められているのだろうか。
必要とされているのだろうか。
そんな事を考えているうちに夢は終わって目が覚めてしまった。
ダルい体を起こしながら眼帯をつけて僕はまた笑顔に戻った。
鏡を見ながら僕は言った。
A「おはよう。コトハ!今日も元気に笑顔でいようね!!」
まあ、目が覚めてしまったのは仕方がないからと思い…僕は自分の部屋を出てリビングに向かった。
その先には朝食の準備をしているセンラさんと天月さんがいた。
僕はその2人に対して笑顔で言った。
A「おはよう!!センラさん!天月さん!」
センラ・天月「「おはよう!コトハちゃん!!って、えっ!?その眼帯どうしたの!?」」
A「ああ、これね。皆にも話したいから後ででいいかな?」
センラ「う、うん…ええよ。」
天月「まだ皆起きてないから。ゆっくりしてて良いよ!」
A「はーい。何か手伝う事ある?」
センラ「じゃあ、皿を並べといてくれる?」
A「分かった!!」
僕が皿を並べている間に皆が起きてきた。
僕の顔を見て驚いている姿が面白い。
まふ君やさかたんは心配しているようだ…。
うらたさんとそらるさんも一瞬驚いた顔をしたけれど…普通の顔に戻った。
96ちゃんは、いつも通りに僕に接してくれた。
ああ、皆にこの事を喋らないといけないのかな。
嫌だな…また、思い出しちゃって弱い自分に戻っちゃうかもしれないし……。
まあ、嘘をつけばいいかな。
僕の良心が痛むけど…その方がずっと楽だな。
だってまだ皆の事を完全に信じたわけじゃないし……。
皆「「「いただきます……。」」」
なんか空気が重いな…。
朝食が終わってからでいいかなぁ。
A「皆、朝食が終わったら目の事話すからね。」
僕はそれだけ言って黙々と美味しいご飯を食べ続けた。
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トーラン☆★(プロフ) - いむさん» そうだったのですね!気づきませんでしたすみません…他のメーカーなどで作ってみますね!!わざわざコメントありがとうございます。 (2020年6月8日 1時) (レス) id: b5a5c57de5 (このIDを非表示/違反報告)
すいた - ゆる女子メーカーの作者がメーカー消したのであんまり載せない方がいいと思います (2020年6月4日 22時) (レス) id: 843e1af499 (このIDを非表示/違反報告)
トーラン☆★(プロフ) - いむさん» コメントありがとうございます!最初は19歳という設定でしたが、途中から24歳にしたので変わってない所が所々あります…。一応変えたつもりですが、変わってない所がありましたら教えて貰えると幸いです。 (2020年6月1日 2時) (レス) id: b5a5c57de5 (このIDを非表示/違反報告)
いむ - いつも楽しく読ませて頂いています!1つ質問なのですが、夢主ちゃんは何歳なのですか?19歳だったり、24歳だったり、未成年と言ったり、よく分からなくなってしまって、、できたら教えて頂きたいです (2020年5月31日 10時) (レス) id: 27856c259b (このIDを非表示/違反報告)
だっち(プロフ) - いえ!!急な指摘失礼しました…m(__)m (2020年2月20日 18時) (携帯から) (レス) id: 7167dc6512 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トーラン☆★ x他1人 | 作成日時:2019年7月19日 15時