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「で、でもなセンラ。いつかは絶対バレてまうで。それなりの覚悟を持って、しっかりやってかないといけないんやぞ」
うつむきながら話す俺に坂田は言う。
「…覚悟はしとる。大丈夫とは言い切れんけど。あと、何かあったら、みんなに相談したいと勝手に思っているんや、けど…」
ここまで勝手なことをしておいてなんておこがましいのだろう。3人にすごく申し訳ない。でも今の自分にひとりで全てを背負いきれる自信なんて、ないのだ。
「流石にそれはあかん…よね…」
「全然構わない。むしろ言え。俺達に、1番最初に頼って欲しいんだ」
自分の言葉に少し食い気味になってリーダーが言った。
彼の目はどこまでもまっすぐで、綺麗で。
その瞳の奥から感じられる濁りのない純粋な優しさに胸が打たれた。
「うらたん…」
「まーそこまで言うんなら、大丈夫ちゃう?俺は応援するで」
にやりとこちらを見る志麻くん。
言葉もその気持も嬉しいのだが、その笑顔は何かよからぬことを考えているようにも見て取れた。
「え、応援って今後何かあってもってことやろ志麻くん…?え?」
「…俺も応援する。ちょっと怖い、けど、センラのこと信じるわ。あとなんでも言って欲しいし、相談もして欲しい。そこはうらさんと一緒や」
「坂田…」
真剣な表情で俺を見つめ、真面目なことを言ったかと思えばまたいつものあの笑顔にぱっと変わった。
「俺は…本当は賛成したくない。リスクが高すぎる」
「…」
「でもやっぱり、俺もセンラを信じたい。大丈夫だよな?」
…やっぱり、リーダーには敵わへん。
「そーやそーやー!酒飲み過ぎて何かやらかす以外はしっかり者やもんなセンラは」
「うっ否定出来ひん…」
「みんな信じるとるから、な」
志麻くんの言葉に釣られて2人もくすくすと笑い出した。
この3人には普段から本当に助けられていると、改めて実感する。
なんていい友達を持ったのだろう。
「み、みんな。ほんま…ありがとうなぁ…。
よっしゃ!!飲みいこ!!」
「おい」
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ことみ(プロフ) - いちたにさん» もちろんっ! 素敵なお話、お待ちしております♪ (2019年7月29日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» お気遣いありがとうございます、ゆっくりではありますが書いておりますのでもう少し更新を待っていただけると幸いです (2019年7月29日 3時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - いちたにさん» あらまぁ。。。更新が止まっていて、それでいて本人がいるなら更新停止状態にしたほうがよいと思います。なんか上から目線ですみません(>_<) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» すみません!更新が止まっているだけで終わりではないです(汗) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - なんで、終わりになってるんでしょう。。。? わざと、です?まぁなんにせよ、更新楽しみにしてますね♪ (2019年7月28日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちたに | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月9日 20時