* ページ2
スラリと細い腕、脚。手首にはなんだか高そうな腕時計がついている。
ちょっと洒落たスーツが細い体にとても似合っていて、まるでモデルのようだ。
その男性は入ってすぐにあるカウンター席に静かに座った。
(うわ、相変わらず綺麗)
そんなことを思ってしまう。
「えっと…」
「あっすみません!何を…」
「これとこれ、お願いします」
「かしこまりました」
少しぼうっとしていた…。注文を聞き逃してしまったらしく、再度聞き直す。
(声も綺麗だなぁ)
ちょっと男の人にしては珍しい、うわずりやすい声。高くも低くもない程よい高さの声が私にはとても心地良い。
「おっいらっしゃい折原くん!」
男性に気づいた父が席から丸見えとなっている厨房から声を掛ける。
あの男性は折原というらしい。よく見かけてはいたが名前は知らなかった。
…下の名前はなんというのだろう。
そんなことを聞けるはずもない。今は仕事中だ。
先ほどに比べて比較的空いてきた店内では父の大きな声と折原さんの綺麗な声がよく通る。
「そういえば、なんか前に比べて来る回数減ってないか?仕事が忙しいんか」
関西生まれ関西育ち。
生粋の関西人である父の関西弁が響き渡る。
「うーん、まぁぼちぼちですね」
折原さんは少し困ったように笑った。
その笑顔に私は不覚にもまた、(綺麗)などと思ってしまうのだ。
(なにこれ、大して知らない人にこんなの)
おかしい。
1357人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ことみ(プロフ) - いちたにさん» もちろんっ! 素敵なお話、お待ちしております♪ (2019年7月29日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» お気遣いありがとうございます、ゆっくりではありますが書いておりますのでもう少し更新を待っていただけると幸いです (2019年7月29日 3時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - いちたにさん» あらまぁ。。。更新が止まっていて、それでいて本人がいるなら更新停止状態にしたほうがよいと思います。なんか上から目線ですみません(>_<) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
いちたに(プロフ) - ことみさん» すみません!更新が止まっているだけで終わりではないです(汗) (2019年7月29日 1時) (レス) id: 3105139abf (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - なんで、終わりになってるんでしょう。。。? わざと、です?まぁなんにせよ、更新楽しみにしてますね♪ (2019年7月28日 3時) (レス) id: 58ea8aaecc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちたに | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月9日 20時