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とっさに吐いた嘘 ページ26

❤️❤️🌸
「あっ、……」

口走った『嫌い』という言葉。言うつもりなんて微塵もなくて、止めることも出来なかったそれに気がついた時、彼女は深く心に刻み込んで微笑み返した。

「いや、今のは……っ」
「……私は、好きだもん。ばぁうくんのこと好きだもん」

だから大丈夫。と泣いて笑う彼女を深く強く抱き締める。
違うよ、ごめん。



🩷🩷🌸
「……!」

いけないことだと頭では分かっていた。それでも歯止めが効かずに飛び出した言葉は彼女の乾いた笑いで済ませられてしまう。どこか呆れた表情の彼女。帰る準備をする。

「……今日。話してても疲れるだけだから、帰るね」
「待って、ごめん……っ」

『離してよ』怒りが滲んだ涙目のそれに深く踏み込めなくて彼女との夜を逃がす。
落ち着いたら、ちゃんと目を見て話そうね。



🩵🩵🌸
「……そう。わかったわ」

淡々と。彼女は彼から吐かれたその言葉を受け止め明後日の方を向いてこちらを向こうとしない。そこでようやくいけないことだったと気がつく彼。

「ご、ごめん。今のは言いすぎたよね、あのね」
「……次言ったら、許さないんだから」

『傷ついたのよ』と仲直りのキスを誘う彼女。今日は彼女の大人な対応でこの夜は終わりにしてあげる。



💛💛🌸
「ぁ、……っ」

しまった。そんな感情がモロに現れる。今更取り返しがつかないことを知って彼女の方を見れば『嫌い』というその言葉でメソメソ泣いている可愛い子がいた。

「っ、なんで、っ。なんでそんなこというのぉ!」
「いや、ごめんごめん。嘘。うそだから。冗談だから。ごめんって、」

心に余裕がなかったのかもしれないと反省しながら彼女を抱きしめる。子供みたいに泣く彼女が少し可愛く見えてしまった。



💚💚🌸
「……知ってるし」

いつもの彼女の強がりな言葉。それなら救いはあったのかもしれないが諦めたように笑いながら言うもんだから、ヤバい、と本能が叫んだ。

「あ、いやー、あー。違うじゃん今のは。喧嘩の時に出た言葉ってさ、感情任せだったっていうか」
「……本心なんでしょ」

それならこっちも手加減しないわよ。なんて強い意志でいつもは言えない文句を盛大に吐き出す。
ずっと我慢させて、ごめんって……。

キケンなほろ酔い→←離れたくない、



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しゆな - 続きありがとうございますれ!初コメです (2月27日 11時) (レス) id: 6515647bef (このIDを非表示/違反報告)
える - わぁぁぁ続きありがとうございます!めっちゃ楽しみにしてました! (1月8日 22時) (レス) @page28 id: e3e20afbb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Stellar | 作成日時:2023年2月6日 23時

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