139*.喰種 ページ49
彼が何を言ってるのか、意味が分からなかった。
「そんな事が……有り得るのかよ……!?」
万丈さんがカネキ君に聞き返す。
カ「……可能性がない訳じゃない。元々人にも僕らと同じRc細胞が少し入ってるらしいから……それがうまく反応してしまったのかも。それでも、到底信じられないけど……」
「……つまり、Aの身体は喰種になってしまったという事かい?」
今度は月山さんが核心に触れた。
さっきまで冷静を保っていたが、彼は焦った様子で、
カ「分からない、分からないよ僕も。いくら人にもRc細胞があるからと言って、僕とはまた訳が違うし……」
私の身体に何が起こったのか。
それは確実に今までにない事例で、誰も突き止めようがなかった。
月「しかし……こうして喰種の匂いが混じっている以上、なりかけていると言えるのかもしれないね。恐らく天文学的確率……奇跡としか」
万「ヒ、ヒトに喰種の血が混ざったらどうなるんだ?Aちゃんは大丈夫なのか!?」
月「症状があるとすれば喰種の味覚に近くなる事や、身体能力の異常な上昇は考えられる。しかし……今後大丈夫だとは言い切れないな。A、何か身体に変化はあるかい?」
カ「……Aさん?」
カネキ君に名前を呼ばれ、私はようやく反応する。
貴「えっ……と、ごめん、何?」
カ「身体に何かおかしな所はないかって」
貴「う、うん、今の所は何もないよ。大丈夫」
そんな私を見兼ねたのか、月山さんはフォローを入れてくれる。
月「……突然の事だ、理解できなくても無理はない。今思えば、Aの戦闘センスや身体能力は人とは思えない程異常だった。それも、今回の一件が関わっているのかもしれない。とりあえず、様子を見る他なさそうだ」
「お姉ちゃん……大丈夫なんだよね?」
ヒナミちゃんが不安そうな顔で、私にしがみついて来る。
貴「多分……今のところは。そんな不安そうな顔しないで、ヒナミちゃん」
カ「それにしてもあの時……少しおかしいと思ったんだ。僕らからしたら喰種は不味いなんてものじゃないのに、吐き出しもしなかったから。
……Aさん、思い当たる節はない?例えば、以前喰種の肉を口にしたとか」
貴「喰種の、肉……」
突如思い出す、あの日の記憶。
"おぇええッ!!おえッ……!!うえッ……生きなきゃ……生きなきゃ……!!!"
貴「私……喰種の肉、食べた事ある______」
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カルパッチョォ/* - いや、今更過ぎてごめんなさい。なんですが、、翡翠様の作品にどハマりしております笑そして、大人と苦味のお話よ、、好きすぎて死ぬかと思いました笑笑金木君が照れててカワエエって思いました笑 完結するまでどんなことが起きるのやらグヘヘヘ、、 (2021年11月9日 18時) (レス) @page38 id: d7a56dec6a (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - 月柱るうなしさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!不定期更新ですが、完結はさせますので思い出した時にでも見て頂けると嬉しいです…! (2021年9月8日 5時) (レス) id: 63102a6d0d (このIDを非表示/違反報告)
月柱るうなし(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください!夢主の赤ちゃん扱いwwwwwwwww (2021年5月4日 19時) (レス) id: 1c76c3e1bb (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - ソマリさん» なんて嬉しいお言葉!ありがとうございます!!これからも手が止まらなくなるお話書いていけたらいいなと思いますので、よろしくお願いしますね! (2020年6月7日 12時) (レス) id: 51877158f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソマリ - 面白くて一気読みしました! 続き楽しみにしてます! (2020年4月12日 12時) (レス) id: b11eed02a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠@新垢作りました | 作成日時:2019年8月24日 23時