137*.知覚 ページ47
Aside
「合わなくていいのか?」
万丈さんが聞いてきた。その問いに、カネキ君が答える。
カ「……うん、トーカちゃんからはなるべく喰種の世界を避けたい。僕も……その世界の住人だから……Aさんは?いいの?」
私は少しためらってから、
貴「うん。トーカに会ったら、きっと今までの決意が揺らいじゃうから。……それに……」
あの人の事、思い出さなくて済むから。似てるの、大切な家族に。
カ「……どうしたの?」
私の様子を見ておかしいと感じたのか、カネキ君は私の顔を覗いてくる。
……いつも心配かけてるな、私。
心の中でごめんね、と謝りながら、
貴「……何でもない!」
私は笑顔を作る。でも、やっぱり上手く笑えなくて。
カ「……Aさん」
貴「ん?」
泣きそうなのを堪えてるの、きっと気づいてる。だから貴方はいつも、
カ「もう少し落ち着いたら、Aさんの事、教えて欲しいんだ。もっと……知りたいから」
そうやって、優しくしてくれるの。
貴「……うん!分かった……」
涙が零れてきたから、私はそれを拭ってそっぽを向く。
貴「そしたら、カネキ君の事も教えてね。……万丈さんも」
万「おっ!?おう……!」
虚をつかれた万丈さんの反応が面白くて、私はついクスッと笑う。
貴「さぁ、ヒナミちゃん達と合流して戻ろ?」
そう言って、私達はアジトへと向かった。
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アジトへと帰ってきた後、カネキ君が私に向かってこう言った。
カ「そういえば、一つ聞きたい事があるんだけど」
貴「何?」
彼がまたもや私に近づいてくる。
よく分からないまま身構えていると、
貴「カ、カネキ君?本当、どうしたの……」
また私のにおいをスンスンと嗅ぎ始めた。
カ「Aさん……
"喰種"と会った_____?」
…………え_____?
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カルパッチョォ/* - いや、今更過ぎてごめんなさい。なんですが、、翡翠様の作品にどハマりしております笑そして、大人と苦味のお話よ、、好きすぎて死ぬかと思いました笑笑金木君が照れててカワエエって思いました笑 完結するまでどんなことが起きるのやらグヘヘヘ、、 (2021年11月9日 18時) (レス) @page38 id: d7a56dec6a (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - 月柱るうなしさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!不定期更新ですが、完結はさせますので思い出した時にでも見て頂けると嬉しいです…! (2021年9月8日 5時) (レス) id: 63102a6d0d (このIDを非表示/違反報告)
月柱るうなし(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください!夢主の赤ちゃん扱いwwwwwwwww (2021年5月4日 19時) (レス) id: 1c76c3e1bb (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - ソマリさん» なんて嬉しいお言葉!ありがとうございます!!これからも手が止まらなくなるお話書いていけたらいいなと思いますので、よろしくお願いしますね! (2020年6月7日 12時) (レス) id: 51877158f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソマリ - 面白くて一気読みしました! 続き楽しみにしてます! (2020年4月12日 12時) (レス) id: b11eed02a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠@新垢作りました | 作成日時:2019年8月24日 23時