【東京喰種】僕の声を聞いて【金木研】

118*.実力 ページ27

暫く沈黙が流れる。


そう、今私は彼に抱っこされてるのだ。それも姫抱っこなのだ。


貴｢……は？｣


ココイチでドスの効いた声だった。自分でもびっくりする位の。


月｢いやぁ素晴らしい！特に最後の！あれには痺れたよ！｣


貴｢あ、ありがとうございます。いやでもあの、それよりおろしてくだ｢やはり君にはかなりセンスがあるね！あの一瞬で閃くとは、相当戦闘向きさ｣


月山さんが遮るが、私も負けじと声を荒らげる。


貴｢おろして！下さい！！｣


いい歳して姫抱っことかやってられっかよ！


月｢負けた君にはさぞ屈辱的だろう？こんなジェントルな扱いをされるなんてね！どうかな？恥ずかしいかい？｣


貴｢恥ずかしいから降ろせってんです！！降ろせぇぇぇぇ！！！｣


私は体をふんぞり返らせ、ジタバタ暴れる。赤ちゃんがよくやるやつだ。


月｢おやおや、困ったbabyだね。ミルクの時間かな？｣


よーしよーしといった様子で月山さんは私を上下に揺さぶる。


貴｢ベイビー言うなベイビー！！揺さぶるなあやすなああああ！！！ああもう腹たつぅううう！！｣


ギャーギャー騒いでる内に、ガチャリとドアが開く音がする。


ハッとしてドアを見た時には、カネキ君が呆然としながら突っ立っていた。


一瞬で血の気の引く音がした。


貴｢いやああああああああああ！！！！！｣


月｢夜泣きかな？はいはい、ここにいるよ。安心したまえ我が子よ｣


貴｢あんたは1回黙ってろ！！！！！｣


カ｢………成程｣


貴｢待って！ちょっと待って！？何に成程したのねぇ！？カネキ君！？答えてカネキ君！！｣


カ｢タオルここに置いとくね。あと珈琲淹れておくから、落ち着いたらおいでね｣


貴｢ねぇちょっと！違うから！別にそんな変なあれじゃないから！ねえってば！行くな止まれカネキ！おい！聞けよ！聞けよぉおおおおお
！！！｣


その時パタンとドアが閉まる。


再び静けさが戻ってきた。


私は彼をギロリと睨む。


少し見つめあった後、月山さんが口を開く。


月｢………ハハ！｣


# 月 山 習 を 許 す な


＿＿＿＿＿＿

はいどうも翡翠です。

最近バタバタしてて中々更新できません。

ところでこの作品、多くの方に｢好き｣｢感動する｣と言って頂く事が増えました。

いやもう感謝しかないです。本当。まじてんくす。感動要素がどこにあるかは謎ですが。

何度も言うように本当に励みになります。

〜この作品は、皆様の愛で出来ています〜

ではまた！

119*.幕間→←117*.白目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す