103*.再会 ページ11
__私は今、月山さんの後ろに隠れている。
何故かと言うと、急に連れ出されたかと思えばカネキ君と話をつけるように嵌められた。という訳で、腹を括って会うことに決めたのだ。
月山さんは背が高いので私はすっぽり収まっているが、緊張は解けない。解けるはずもない。
彼がインターホンを押す。しばらくして、カチャリと鍵の空いた音がした後、すぐにドアが開いた。
出てきたのはカネキ君だった。
カ「月山さん、インターホン鳴らすなんて珍しい……。!?……月山さん、その匂いは?」
カネキ君はあからさまに態度に出す。私の存在に気づいて。
月「流石だね、カネキ君!これは僕からのプレゼントさ。……さぁ、出ておいで」
プレゼントって、物じゃないんですけど………
それでも私は言われるがままに出て行った。
貴「……どうも」
カネキ君は大きく目を見開いて私を見据えていた。険しい顔つきをしているのを見て、また再び弱気が襲いかかる。
しばらく動かなかったと思うと、突如とてつもない勢いでドアを閉められた。
月「What!?カネキ君!?開けたまえ!!」
ドアをドンドンッと強く叩いて月山さんがせがむ。
しかし、“うるさいッ”と怒鳴られるとすぐに手を止めた。
カ「何してるんですか月山さん!余計な事をしないで下さい!!」
余計な事か………
またあの時の感覚が蘇るようだった。言葉のナイフに傷つけられて、体が麻痺していくあの感覚が。
すると月山さんが静かに言った。
月「……カネキ君、君もいい加減大人になりたまえ。このままではいけない事くらい、分かっているだろう?
……さて、僕はladyに似合う花でも買ってくるとしようかな!ハハハ!」
そう言うとスタスタどこかへと言ってしまった。
……信じられない程のギャップだった。
っていうか1人?
いやいやちょっと待てと、話が違うじゃないかと、私はまさかの思いもよらぬ展開に頭を抱える。
チラッとカネキ君のいる方を見るが、ドアは相変わらず閉められたままで何も話さない。
……いや気まずいよ。どうすればいいんだよ。
そんな風に私が狼狽えていると、ついに扉の向こうから声が聞こえた。
カ「_____何でここに来たの?」
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カルパッチョォ/* - いや、今更過ぎてごめんなさい。なんですが、、翡翠様の作品にどハマりしております笑そして、大人と苦味のお話よ、、好きすぎて死ぬかと思いました笑笑金木君が照れててカワエエって思いました笑 完結するまでどんなことが起きるのやらグヘヘヘ、、 (2021年11月9日 18時) (レス) @page38 id: d7a56dec6a (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - 月柱るうなしさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!不定期更新ですが、完結はさせますので思い出した時にでも見て頂けると嬉しいです…! (2021年9月8日 5時) (レス) id: 63102a6d0d (このIDを非表示/違反報告)
月柱るうなし(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください!夢主の赤ちゃん扱いwwwwwwwww (2021年5月4日 19時) (レス) id: 1c76c3e1bb (このIDを非表示/違反報告)
翡翠@新垢作りました(プロフ) - ソマリさん» なんて嬉しいお言葉!ありがとうございます!!これからも手が止まらなくなるお話書いていけたらいいなと思いますので、よろしくお願いしますね! (2020年6月7日 12時) (レス) id: 51877158f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソマリ - 面白くて一気読みしました! 続き楽しみにしてます! (2020年4月12日 12時) (レス) id: b11eed02a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠@新垢作りました | 作成日時:2019年8月24日 23時