まふまふの女版

女版。45 ページ46

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これは、夢？


いや、そんなわけない。




だって手の甲をつねっても痛いままだから。




「…僕と、付き合ってください。」




確かにまふくんはそう言った。



なら、もう私の答えは決まっている。




「…私もまふくんのことが好きです。


まふくんの彼女にならせてください。」




男性と付き合うのには、少しトラウマがある。


元彼が酷い人だったから。




けど、まふくんはそういう人じゃないと信じよう。


彼は優しくて、素敵な人なんだ。




「…ほ、本当に？」




目の前にいるまふくんは、信じられない、なんて顔をしていた。




「本当に。」




力強く頷くと、彼の腕でぎゅっと体を包まれた。



あぁ、あったかい。


幸せ。




背中に手を回して、まふくんの肩に顔を埋めると、彼の髪が当たって少しくすぐったい。



冷たい風も、今はそう感じなかった。




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何分くらい抱き合っていたんだろう。


幸い人は通らなくて、見られることはなかった。



どちらかかはわからないけど、腕を離し、自然と距離が開いた。




…なんだかここでばいばいは寂しい。




「夕ご飯、食べていく？」




もうちょっと、一緒にいたいから。




「うん！」




にこって笑ったまふくんに、少し安心した。





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