女版。29 ページ30
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今回の曲も、すごく反響が良かった。
昨晩から続いているまふくんとのトークは、その話で持ちきりだ。
〈 Aちゃん!
〈 これ凄い!!
〈 マイリスやばい!!!
と、なかなかに語彙力のない会話だったけど、それがすごく楽しい。
「ふふっ」
グ-
ニヤニヤしてる私に、腹時計がケチをつけた。
そういえぼもう夕方の6時か。
パタッ
途中までしていた作業を終え、夕ご飯を作ろうと立ち上がってキッチンへ立った時、ちょうど携帯が鳴った。
「…ん?」
スマホの画面には まふくん の文字。
えっ、まふくん?!
携帯を落としそうになって、慌てて取り止めた。
何気にまふくんとの電話は初めてだ。
うぅっ、緊張する…。
「はっ、はいもしもし!」
急いで出ると、突然だからか緊張からか、声が裏返った。
恥ずかしい…っ!
『あ、もしもしAちゃん?!あ、あの、急にごめんね??』
耳元から聞こえてくるまふくんの声。
彼の声も少し上ずっていた。
おぉ、まふくんだ、なんて当たり前だけど感動する。
…それにしても、やけに後ろがうるさいような?
「ううん!大丈夫!
どうしたの?」
あぁぁ心臓煩い!!
ただ電話してるだけなのになんで?!
左胸に手を当て落ち着かせていると、まふくんが少し言いづらそうに言葉を詰まらせてから、話し出した。
『あのね、今日の夜空いてるかな?
今、そらまふうらさかで集まってて、今夜ゲーム配信する予定なんだけど、Aちゃんも一緒にどうかなーって…。
あっ、別に、無理なら大丈夫だけどね?!!」
どんな言いにくいことなんだ、もしかして悪いことか、と考えていた私に、なんと嬉しいお誘いが。
そういえば、まふくんそんなこと言ってたなぁ。
ごにょごにょと申し訳なさそうに言う電話越しの彼。
んー、よし、決めた。
「私でよければ是非!」
ゲームは得意中の得意だし、作業の息抜きにお邪魔させてもらおう。
『本当?!
じゃ、じゃあ、夜7時半に僕の家来てもらっていい??』
「わかった!ありがとう」
嬉々としてそう言うまふくんに、少し笑みがこぼれた。
後ろの方も一層うるさくなった。
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藍色の風 - コメント欄失礼します!女版。10(ページ11)のところ、誤字ってますよ!妄想感傷代償ではなく、妄想感傷代償連盟ですよ! (2019年1月11日 23時) (レス) id: 46fd2a813a (このIDを非表示/違反報告)
轟厨 - 誤字ってますよ! (2018年7月30日 2時) (レス) id: 6e2e45da36 (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - いちご飴さん» 初めまして!コメントありがとうございます!そうなんですか!歌い手さん、憧れますよね〜!ありがとうございます、更新頑張ります! (2017年12月17日 2時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - ふおおお!!めっちゃ面白いです!!私歌い手さん(特にまふまふさん)が大好きで…。私歌い手をしようと考えてて、この小説読んでたらニヤけが止まらなくて…!!更新頑張ってくださいね! (2017年12月17日 0時) (レス) id: e995f3fc57 (このIDを非表示/違反報告)
をんぬ(プロフ) - 現実逃避者=RENさん» はじめまして! めっちゃ褒め倒しじゃないですか…嬉しいです照れますw 更新速度結構気にしてたので、そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 15時) (レス) id: 813ed47718 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:をんぬ | 作成日時:2017年12月9日 16時