中原家の反抗期【中原中也】一学期！

車内 ページ17

あれからどうにかして休もうかと思ったが無理だった。
…こう言う時は自分の頑丈な体を恨むよ。




「ねぇA！このお菓子を一緒に食べましょう！」






「エリスちゃん、私も一緒に…！」






「中年は嫌！」







「わぁ！芥川先輩海ですよ！私久し振りです！」






「ゴホッ…潮風が胸に毒だ。」






「大丈夫ですか先輩！」






「黙れ樋口。」







「すみません！」






「五月蝿いのぉ。これ中也、運転が荒いぞ。」







「徹夜でイライラしてんすよ。…後この騒音で。」







「賑やかなのはいいことでは無いか。…A、顔色が悪いぞ？大丈夫かえ？」








「はは…大丈夫。」




これだから嫌だったんだ。
五月蝿いのなんのって。




「Aとお出かけなんて久しぶりね！Aったら〈受験生〉がどーのって遊んでくれないんだもの。」






「Aちゃん高校生になっても不良になんかならないようにね！悪い輩に捕まったりしたら…」







「はいはい。」







「はいは一回！」








「Aさんももうそんな歳なんですねぇ…前まで私の後をついてきていた子が…」


樋口さんは涙を流している。





「…犬と似ていた。」







「芥川君それどう言う意味？」







「もうすぐ着きますよ。準備しておいてください。」






せめて海で位楽しめますように。

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