【 歌い手 】ガチ恋こたぬきの義兄は 、あほの方でした 。

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「 じゃ 、また今度 。次 、いつ会えるかわかんないけど …… 」



そっか 、明日から夏ツア - 始まるもんね 。公演数も多いし 。



夏ツア - が終わっても 、ハロパもある 。うらたさんのワンマンもある 。



そう思うと 、会えないのが普通だったのに一緒にいるのが当たり前になってしまっていて寂しい 。



『 …… ライブ 、行くので 。頑張ってください 』



「 うん 、終わったら楽屋に会いに来てね 。…… ゆずちゃんも参戦するの 、？」



しょんぼりしている私の頭に手を置きながらそう言う 。



「 あ 、はい 。Aと連番します 」



「 じゃ 、二人で会いに来て 」



そう言うと 、手をひらひらと振りながら 、私たちとは逆方向に歩いていってしまう 。



見えなくなるまでぼ - っと 、見つめていると 、ゆずちゃんが顔の前で手をひらひらと上下させている 。



「 …… で 、どこまでやったの 、？ 大親友の私にくらい話してよ - 」



『 いやいや 、恥ずかしい 』



「 いいじゃん 、話してくれたらいいものあげるから 」



物で私を釣る気か …… 。

う - ん 、物によっては言わなくもないかもしれなくもないな …… 。

うん 、自分で言ってどっちかわかんない 。



…… まぁ 、今後うらたさんとのことを相談する 、ってなればゆずちゃんくらいにしかできないもんな …… 。



『 …………… キスは 、した 』



「 あらま 」



「 夜の運動会は 、？ 」



『 ちょっと黙って 』



ばかじゃん 、とそのまま言い返すと 「 ごめんごめん 」と笑いながら返事をしてくる 。



「 ん 、これあげるよ 。家族で行く予定だったけど 、行けないから 。この日ちょうどライブもないし 」



渡されたのは 、旅行券だった 。一泊二日の 。



日にちは 、ちょうど夏ツア - もワンマンもない 、土日 。

周辺にライブもないし 、うらたさんのお仕事さえ忙しくなければ 、ということだろう 。

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