マフィアに買われた【旧双黒】

拾弐 ページ13

衝撃の言葉を放たれた私は時間が止まったかのようにピタリと止まる

思わず『え？』っと小さな声で零してしまったが相手には聞こえなかったようだ

取り敢えずこの状況を脱するには相手…もとい中原中也に本気で殴る必要があるらしい




『じゃあ行きますよ〜。』




その声を放った直後、私から当たったら結構痛そうな打撃が出た



これは我ながら上手くいったのではと思っているとなにか違和感を感じた

なんだろうと思い、中原中也の方を見てみると軽々しく私のパンチは受け止められていた




「まァいい方なンじゃねェか？」





上から目線の評価。だがきっとこの人の言うことは正しいのだろう

いくら訓練だからと言っても軽々しく受け止めれるくらい出来るのだから。結構強いのではないか



仮説を立てに立てまくっていると、中原中也の口が開いた





「俺が見てやるから、練習しろ！」





その言葉を言った口はとても口角が上がっていた

どこか厭だと思う気持ちもあったが、嬉しい気持ちの方が勝ったいた事実は変わりない






･






数時間ほどぶっとうしで訓練を付けてもらった

自分でも分かるが数時間前よりもフォームが良くなったし、威力が強くなったと思う



この中原中也と云う人物は普通にとても優しい良い人物だった

あの初めて会った時は色々と疑ってしまったことを謝罪したい

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