第305話 ページ21
リベラside
ここで、明日がclock総会なんだと突きつけられる。
早く完全復活させる方法を考えないといけないのに
こんなことしてる暇ないのに...
ラサ「リベラ?」
目をじっと見つめられて違和感を感じたラサゴベアに声をかけられた。
私は慌てて返事する。
リベラ「ああっ...ごめん頭の中整理してた。2泊分ぐらいの用意を今日中にしとけばいいのよね?わかったわ。」
なんとかごまかせただろうか...。
ラサ「わかったなら良いのですが。」
ラサゴベアは不思議そうな顔をしながら言った。
私は彼が不思議に思うのを振り払う様に言った。
リベラ「用はっ...これで終わり?こんなとこマイノにでも見られたら大変だから、早く出てって欲しいんだけど。」
するとラサゴベアは突然驚いた顔をした。
ラサ「リベラは...マイノと同じ部屋なのですか?」
私は力の抜けたラサゴベアを押しどけながら言う。
リベラ「そうだけどっ...なにか?」
ラサゴベアは押しどけられてふらつきながらふふっと笑った。
ラサ「誰とも知れない新人をセカンドシェフと同室にするとは...。エズラも中々の采配をしますね。」
その言葉を聞いて、今度は私が驚いた。
マイノをセカンドシェフだと理解し、ハウスキーパーのエズラさんの名前まで出すとは...
私は思わず聞いた。
リベラ「ラサゴベアは...どこまで使用人の名前を把握してるの?」
ラサゴベアは私の言葉に心外だなぁと言わんばかりの顔をした。
ラサ「そりゃあ全員仕事と名前と顔は一致していますよ。」
え...
全員...?
ここには100人を超える使用人が働いている。
新人なども入ってくるだろうに
全員把握してるなんて...
リベラ「ふぅん。そういうとこはちゃんとしてるのね。」
感銘を受けているのを隠しながらそう言うと、ラサゴベアは笑って言った。
ラサ「働いてもらっている身ですからね。それぐらい当然です。」
珍しくラサゴベアがいい人に見えてきた...。
はっ
落ち着け落ち着け
私は頭をブンブンと振った。
リベラ「だから早く出ていってって。」
もう少しで話し込むところだった。
今私にこんなことをしている暇はない。
早く出ていってって貰わなければ。
私がラサゴベアの背中を押すと、彼はぐっと力を入れて拒んできた。
ラサ「早く出ていってもいいんですが...どうせ休んでいるのでしょう?少し話したいことがあるのですが。」
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです!もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか?夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです! (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います! 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します!! 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております!私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fruit | 作成日時:2018年7月1日 7時