【文スト×暗殺教室】転校生はマフィアの潜入捜査官でした。

教師陣作戦会議 ページ33

中也side


俺が、Aの事を後ろに乗せず、一人で学校に向かったのには訳がある。



其れはつい先日、彼の糞ダコが「恋心を叶える」などとほざいた直後の事だ。

***

「ナカハラはね、要するに中途半端なのよ。グイグイ押す訳でも無いし、思わせ振りに引く訳でも無いし。そんなのって女からすればキュンと来ないわ」



ビッチが偉そうに腕を組んで此方を見下ろす。何なんだ此の女・・・俺より背ぇ高いし、って、今はそんな事云ってる場合じゃねえか。



「手前の云う事は信憑性に欠けるんだ、そっちのタコの云う事もだが」



「タコって酷くありません！?烏間先生も中原さんも、ちゃんと私の事殺せんせーって呼んで下さいよ！それに私は物凄く信用の置ける超生物ですk「うっせえタコ」・・・」



タコは俺の一言で大人しく成った。いじけてるが其れは無視だ。



「ねえナカハラ、私とそいつを同類の扱いにしてくれたけど、私は本職のハニートラッパーよ?異性を落とす方法なんていくらでも熟知してるわ」



ニヤリと笑いながら、ビッチは距離を詰めて来る。あんま寄るな胸が当たるんだよ。



「だからねナカハラ。アンタはAとは近い距離で接して来たんでしょ?其れなら、冷たくされるのに馴れてないはずよ。一度引いてみなさい、女は思わせ振りな態度に弱いモノよ」



嗚呼、成る程な・・・まあ云う程ベッタリしてた訳でもねえンだが、そう云うモンなのか・・・



「つか、引くって云ったって如何すんだよ具体的に」



此の手の話題には滅法弱い俺が聞くと、ビッチは呆れた様に溜め息を吐いた。



「そんなの自分で考えなさいよ。ここまで条件が揃ってればアンタレベルでも十分落とせるわ」



そう云われて自分で考えた結果、俺は彼奴をバイクに乗せない事にしたんだ。


***
ビッチに助言を貰った次の日、俺が学校に向かおうとするとAがニコニコと駆け寄って来た。



『幹部！此処にいらっしゃいましたか、後ろ乗っけて下さいよ〜』



可愛い。なるべくなら二人の時も名前で呼んで欲しいのだが、以前「仕事の時だけだ」と自分で云って仕舞ったので其れは半ば諦めて居る。まあそんな事は今は如何でも善いのだが。



直ぐにでも此奴を後ろに乗せて遣りたい。・・・だが俺は遣る時は遣る男だ。頑張って少し嫌悪感を出してみた。


『ほえ?』



Aが間の抜けた声を出す。俺の表情に驚いて居るんだろう。



・・・如何する。此れは、しんどいぞ・・・

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