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「……聞いても何も面白くないですよ」
「まあまあそんな固いこと言わずにさぁ?ぶっちゃけどこまでいってんの?」
「どこって、どこもいってないわ」
「やっぱちゅー?べろちゅー?」
「その先?ねえねえ教えてよー」
私たちの仲でしょー!と肩を揺らされる。下世話すぎるし近くにわたるいるし恥ずかしいしのトリプルハッピーセットが威力半端ない。幸せになれないよ。
「ちゃんくろうるせーよ、もうとっくに行ってるわ」
「っちょわたる、」
「……え、まじまじまじまじ!?!?最後まで!?お前最後まで行ったの!?」
「だからうるせーって。行ったっつってんだろ」
「うっわーお前も男だったんやなー!よくやったー!!」
「もうやだ……」
恥ずかしすぎて手で顔を覆う。なんでそんな素面で下のネタ言えるんだろう。
うるさい、という言葉を気にせずわたるの肩をビシビシ叩いて褒める96猫さん。わたしもそんな度胸が欲しかったなぁ。
「あはは……あ、そういや美香さんは彼氏って……美香さん?」
96猫さんが身を乗り出して美香の顔を見るも、当の本人は一点を見つめて動かない。
その視線を辿ると、坂田さんが志麻さんの髪の毛で笑いながら遊んでいる姿が見えた。……あー。
「96猫さん、こいつのことはほっといていいですよ」
「え、でも……何見てるん?」
「しまさかのお二人です」
「何でなん?」
「えーっとー……」
言っちゃっていいかな……?
一応肩を揺らして「美香ー?言っていい?」と聞いたものの、ああ……とかそうだね……しか言わないから諦めた。多分大丈夫でしょ。
「あのですねー。実はこの子、…………重度のカプ厨なんですよ」
「……ほぉ」
地雷全くなし、GでもBでもTでも、ふわりとしたただの絡みでもすることしちゃってる濃厚なやつでも、とにかく雑食の子。数多くのカプをくっつけてきた結果ついたあだ名が『瞬間接着剤』。
初めて聞いた時は思わず薄笑いを浮かべたよ。
そうなのかー、と顎に手を当てて唸る96猫さん。かわええなあ。
「まあけど、それをひとりよがりで語ったり押し付けたりはしないので!カプ厨って疎まれがちだけど、良かったら嫌わないであげてください!」
「いや、それは全然大丈夫よ!かわいいおなごであることに変わりはないしな!」
ああああ96猫さんが優しすぎて禿げそう。
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絵怜音(プロフ) - 亀さんさん» コメントありがとうございます!お、たすくさん!亀さんになってもよろしくです!リクエストありがとうございました!楽しく書かせて頂きました! (2020年3月20日 12時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - あ。間違えた。お久しぶりです!!!もと翼。ーたすくーです! (2020年3月20日 12時) (レス) id: 1af3b4280f (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - え。死んだ。リクエスト書いてくださってる……! (2020年3月20日 11時) (レス) id: 99a2eebfea (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - 彩華 ぴあのさん» コメント&リクエストありがとうございます!ナンパの人、懐かしいですよねw笑って頂けて嬉しいです。リクエスト了解致しました!ぜひ書かせて頂きます! (2020年3月20日 8時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 ぴあの(プロフ) - ナンパの人ので吹きました(笑)超懐かしい……もうあったらすみません。リクエストで女の子の日のエピソードを……お願い出来ませんか? (2020年3月19日 22時) (レス) id: 4d63d0190f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絵怜音 | 作成日時:2020年2月7日 22時