たまには ページ20
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「……はぁ、寝れん」
ベッドの中でぼんやりと呟く。
今はAだぜ!この前主導権握られたけど奪い返してきたぜ!なめんなよあのちびたぬき!
「……はあぁ……」
脳内で思いっきりテンションをあげてみたはいいものの、すぐにどん底に落ちてしまった。
手元が寂しくてスマホを開くも、通知にあるのは2時間前くらいにわたるがしたおやすみツイートのみ。
コメント欄を見てもおやすみなさい!の大合唱ですぐに飽きてしまった。
いや別に「わたしのわたるよ見ないで!」って訳じゃないけど。むしろウェルカム。わたるのことを好きになってくれてありがとう。うん。
「あぁあもう何か今日わたしじゃない!誰だてめぇ!返事しやがれ!!」
布団に顔をつけてそう叫んでも、もちろん返事はなくてもっと悲しくなった。
とくに何かあった訳でもないのに、とことん暗くなる。たまにあるよね。今日はその日だった。
こういうとき、一緒のベッドなら良かったなぁ……なんて、考える。
わたしとわたるのベッドは別。同居前使っていたベッドを捨てるのは勿体ない、とまだ使っている。
「外でも見ようかな」
誰に言うでもなく呟く。うちにはベランダなんてシャレオツなものはないので窓を開けた。
「……さっっむむりさよなら」
ごめんさむかった。もうちょい星見て黄昏たりしてみたかったんだけど無理だった。なんで今日に限って風強いんだよ。
「……さむい、」
思いっきり風を浴びた事で冷えてしまった。
さむい、さむくてたまらない、
「……わたる、」
なみだがこぼれそうになる、
ぴこん
『ぢchじcjfんfんckdんdbxざjあく』
「……ん??」
さっきの通知の上にぽんっと出てきたのは、わたるのTwitter。
だけど……どうした?リスナーさんも困惑してるぞ?
……もしかしてあれか?寝てる時に奇跡起きてなんか勝手に送信しちゃったやつか?わたる魔法使いかよ。それは坂田さんだったわ。
「……どうしよ、」
また同じことがおきたらリスナーさんにこんな夜中の通知が行って迷惑だよね。わたるの部屋にいって電源切ってきた方がいいんじゃない?
……そうだよね、電源切るだけだから、別にそれだけだから。
ばさり、とベッドから足を出した。
冷たいけど仕方ない、わたるがドアホだから。
……なんか夜這いに来たとか言われそうだな。ふざけんなそんなわけねぇだろうが。
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絵怜音(プロフ) - 亀さんさん» コメントありがとうございます!お、たすくさん!亀さんになってもよろしくです!リクエストありがとうございました!楽しく書かせて頂きました! (2020年3月20日 12時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - あ。間違えた。お久しぶりです!!!もと翼。ーたすくーです! (2020年3月20日 12時) (レス) id: 1af3b4280f (このIDを非表示/違反報告)
亀さん - え。死んだ。リクエスト書いてくださってる……! (2020年3月20日 11時) (レス) id: 99a2eebfea (このIDを非表示/違反報告)
絵怜音(プロフ) - 彩華 ぴあのさん» コメント&リクエストありがとうございます!ナンパの人、懐かしいですよねw笑って頂けて嬉しいです。リクエスト了解致しました!ぜひ書かせて頂きます! (2020年3月20日 8時) (レス) id: d5db198697 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 ぴあの(プロフ) - ナンパの人ので吹きました(笑)超懐かしい……もうあったらすみません。リクエストで女の子の日のエピソードを……お願い出来ませんか? (2020年3月19日 22時) (レス) id: 4d63d0190f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絵怜音 | 作成日時:2020年2月7日 22時