【ONEPIECE】仮初の海を今日も漂う。 (ページ47)

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肆拾肆話ページ47

数日後の夜。西の港。

サーチライトが忙しなく辺りを照らし独特の緊張感が漂う中、着港したのは小型の貿易船が一艘。
警護にあたる海賊らの張り詰めたような面持ちがこれから始まる取引の重大さを暗に示していた。

ルフィ、ゾロ、サンジ、ロビン、そしてAの五人は巨大なコンテナの影に身を潜めていた。
残る船員はメリー号の守護にあたってもらうためこの場にはいない。

「自分の身を守れる者だけ着いてきても構わない」、これはAの出した条件であった。

『最後に確認したいのだが、此処へ何をしに来たのか順番に言ってみ給え』

「ハイ！十字架のヤツをぶんなぐる」

「ぜんぶきる。」

「おれはレディ達を御守りする♡」

……Aは最早頭を抱えたい心地だった。

ロビンが「今夜行われる取引を妨害するのよね？」と100点の回答を出してくれていなければ間違いなく天を仰いでこの世に対する怨嗟を吐き出す職に従じたに違いない。

『嗚呼学者先生…だって彼ら微塵子(ミジンコ)一匹分足りとも自分の回答に疑問を持っていないのだよ…？三歩歩けば記憶が初期化されるのか、抑(そもそも)話を聞いていなかったのか…』

「ふふ、きっと貴女もすぐに慣れるわ」

『それは重畳…まァ善いや。君たちが殴ろうが切ろうが盾になろうが構わないが、必ずしも敵を全員討つ必要は無いとだけ覚えていてくれ』

横並びのルフィ、ゾロ、サンジは揃って顔を見合わせた。

「「「なんで？」」」

━━━━Aはこの一件が片付いた暁には、絶対にこの野放図三人衆を私が調教し直すのだと密かに決意して口を開いた。

「奴等は港に巣食う臆病な鼠と一緒なのだよ。
一度失敗した取引に二度目は無い。
業界から爪弾きにされて"自滅"か、仲買人(ブローカー)に"報復"として消されるか、辿る道は二択だ。
私達が手を下す必要は無い」

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続編行く前に質問コーナーをやりたいので質問があればコメントくださると嬉しいです…