え？ 彼氏？ 普通に一般人ですけど。THE SECOND 【となりの坂田。】

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まふまふside

そして親友枠の美月ちゃんはとんでもなく口が悪い。

ぶっちゃけ、不機嫌な時のそらるさんやガチギレ時の坂田の言葉よりも、平常運転の美月ちゃんの言葉の方が心にくる。

悪気があるわけじゃないと思うんだよ、たぶん。

Aちゃんに甘いところは他の2人と変わらないんだけどなあ…

下手をすれば3チームの中で最も恐ろしい彼女が怒ったとなると…

きっとその愚痴はセンラくんが聞いてあげてるのだろう。

センラくん、ご愁傷さまです……

きっとげっそりしてるであろうセンラくんに向かって合掌をすると、坂田の呑気な声が聞こえた。

〈あ、ほんでな？
こっからが本題なんやけど……〉

｢ちょっと待て！
まだ本題入ってなかったの?!｣

〈え？うん、そりゃそうやん。
まふったら俺がこんな愚痴いうためだけに電話したと思ってたん？〉

まあ割とそう思ってたけどね?!

でもこんなことを言えばきっと彼は怒るだろうし、僕としては非リアにはキツイこの会話を終わらせたいからだまっておく。

〈そらちゃんのアカウント借りてなりすましのこと説明しときたいんやけどさ…

何回打ってもなんかしっくりこんのよ。
読み返してみたら暴言ばっか並んでて……

もうこのままツイートしてもええと思う？〉

｢なんでいいと思っちゃったんだよ!!!
いいわけないだろ!!!!

馬鹿なのか、いや馬鹿だったな!｣

本当に、シンプルに謎だ。

暴言って、何をツイートするつもりなんだ。

〈まふ酷い!!〉

酷いとは心外だ。

大声で叫んだ僕に抗議をするかのようにいろはが“にゃあ”と鳴いた。

｢あ〜、いろちゃんごめんねぇ…｣

〈なあなあまふほんまに聞いとる?!〉

聞いてるよ、と小声でボヤく。

｢大体、暴言なんかツイートしちゃったら凍結されちゃうかもよ？
もっと言葉をオブラートに包んでですね…｣

〈オブラートに包むってどうやるんよ！
俺丁寧語苦手やで〉

｢……………っだああああああ!!!!!!!｣

この末っ子属性が!!!!!!!!

どうして、どうしてオブラートに包む方法が分からない!!!!!!!!

｢もういいよいいよこのまふまふ様が君たちリア充のために一肌脱いであげようじゃあないか!!
不本意だけども!!!!

すっごく不本意だけども!!!!!!!!｣

〈ほんま？ありがとうまふ！〉

その後、僕は本当に暴言ばかりが並んだ坂田の愚痴をなんとかツイートできる内容に変えた。

これが、例のツイートの裏側である。

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